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上海の魔法に酔いしれる! 初心者必見、おすすめエリア10選

上海観光、これで完璧! 初心者向けおすすめエリア10選

初めての上海旅行におすすめのエリア10選

古き良き伝統と未来志向の革新が見事に融合する国際都市・上海。この街は、100年以上の歴史を持つコロニアル建築が建ち並ぶ外灘(ワイタン)から、世界一の高さを誇る超高層ビル群が林立する浦東(ホトウ)まで、時代を超えた多彩な表情を見せる魅力的な観光地です。

かつて「東洋のパリ」と称された上海は、今や中国経済の中心地として目覚ましい発展を遂げながらも、その歴史的な魅力を巧みに保存しています。旧フランス租界の並木道には、ヨーロッパの風情漂うカフェやブティックが点在し、一方で豫園(ユーユェン)エリアでは、明清時代からの伝統的な中国建築と庭園が往時の優雅さを今に伝えています。

近年、上海メトロの路線網は著しく拡大し、各エリアへのアクセスも格段に向上。この利便性の高さは、限られた滞在時間で効率よく観光スポットを巡りたい旅行者にとって、大きな魅力となっています。

本記事では、初めて上海を訪れる方に向けて、見逃せない10のエリアをご紹介します。それぞれの地区が持つ独自の魅力、おすすめスポット、そして現地での過ごし方まで、実践的な情報とともにお届けします。歴史的建造物、最先端の商業施設、地元の人々の暮らしぶりなど、様々な角度から上海の魅力を体験できる観光プランをご提案していきます。

外灘(ワイタン)

上海を初めて訪れるなら、外灘(ワイタン)は必ず訪れたい場所です。バンド(The Bund)と英語で呼ばれることもあります。黄浦江西岸に1.5キロにわたって広がるこのエリアは、南は金陵路から北は蘇州河にかかる外白渡橋まで続いています。

そして、外灘は19世紀半ば、上海が条約港として開かれた時代にまで歴史を遡ります。19世紀後半から20世紀初頭にかけて、世界的な商業の中心地として発展を遂げた外灘には、当時の繁栄を物語る歴史的建造物が数多く残されています。ゴシック様式、バロック様式、アールデコ様式など、様々な西洋建築様式が混在する景観は、まさに「建築の万博」と呼ぶにふさわしいでしょう。

さらに、外灘には見どころがたくさんあります。歴史的建造物としては、かつて「極東のNo.1ホテル」と称された和平飯店(ピースホテル)や、上海のシンボル的存在である税関、そして重厚な佇まいの上海浦東発展銀行などが挙げられます。

また、外灘の魅力は歴史的建造物だけではありません。水辺の遊歩道を散策すれば、植民地時代の建築物と、黄浦江の対岸に広がる浦東の近代的なスカイラインを同時に楽しむことができます。そして、北端には人民英雄記念碑がそびえ立ち、訪れる人々に歴史の重みを感じさせます。

さらに、外灘では様々なアクティビティを楽しむことができます。水辺の遊歩道をゆっくりと散策するのも良いですし、黄浦江クルーズに参加して、外灘を異なる視点から眺めるのもおすすめです。また、対照的な建築様式を写真に収めるのも良いでしょう。周辺には博物館や文化施設も点在しているので、興味のある方はぜひ足を運んでみてください。

外灘を訪れるのに最適な時間帯は、夕暮れ時や夜間です。ライトアップされた建物や浦東のスカイラインは、昼間とは異なる幻想的な雰囲気を醸し出します。また、気候的には過ごしやすい春(3月~5月)または秋(9月~11月)がおすすめです。

外灘には、景色を楽しみながら食事ができる高級レストランがいくつかあります。その中でも特に有名なのが、エム・オン・ザ・バンド(M on the Bund)と ロスト・ヘブン(Lost Heaven)です。

M on the Bund は、外灘の歴史的建造物の一つである、旧ナショナル・シティ銀行ビルの上層階にあります。そのため、レストランからは、黄浦江と浦東の摩天楼を一望する素晴らしいパノラマビューを楽しむことができます。

M on the Bundは、オーストラリア出身のミシェル・ギャルニエ氏がオーナーシェフを務めるモダンオーストラリア料理のレストランです。洗練された空間で、独創的な料理と上質なサービスを堪能できます。ランチ、アフタヌーンティー、ディナーと、様々なシーンで利用できます。

一方、Lost Heaven は、雲南料理と東南アジア料理を提供するレストランです。外灘エリアに2店舗あり、どちらもオリエンタルな雰囲気で統一された、おしゃれな空間が魅力です。Lost Heavenの外灘店からは、黄浦江と対岸の景色を眺めることができます。特に、テラス席は開放感があり、夜景を見ながら食事を楽しむのに最適です。

人民広場

上海の中心部に位置する人民広場は、初めて上海を訪れる方にとって、この街の活気と魅力を体感するのに最適な場所です。

黄浦区人民大道185番地にあるこの広場は、総面積140,000平方メートルを誇り、そのうち80,000平方メートルが緑地となっています。広場の両側には17メートルもの緑地帯が広がり、都会の中にありながら、ゆったりとくつろげる空間を提供しています。

そして、人民広場には、様々な見どころがあります。南側には、上海博物館があります。

上海博物館は、中国の美術品や工芸品を展示する、中国で最も重要な博物館の一つです。 1952年に設立され、1996年に現在の人民広場に移転しました。収蔵品は12万点を超え、青銅器、陶磁器、書画、彫刻など、中国の歴史と文化を物語る貴重な品々が展示されています。

また、北西側には、文化的なパフォーマンスを楽しむことができる上海大劇場があります。上海大劇場は、オペラ、バレエ、演劇、ミュージカルなど、様々な文化的なパフォーマンスを楽しむことができる劇場です。 1998年に開場した、近代的な建物が特徴です。

1,800席を収容する大劇場と、3つの小劇場があり、国内外の様々な公演が上演されています。中国伝統芸能の京劇や昆劇はもちろん、世界的に有名なオペラやバレエなども鑑賞することができます。

さらに、北東側には、上海の都市開発に関する展示を見ることができる上海都市計画展示ホールがあります。 上海都市計画展示ホールは、上海の都市計画と発展の歴史、そして未来像を垣間見ることができる興味深い施設です。

この展示ホールは、地上6階、地下2階建ての建物で、2000年にオープンしました。中には、上海の都市計画に関する様々な展示がされています。

現在の人民広場がある場所は、1862年から1951年まで、上海競馬場として使用されていました。 当時、競馬は上海に住む外国人の間で人気の娯楽であり、競馬場は社交の場としても重要な役割を果たしていました。

現在の人民広場は、緑豊かな公園や文化施設、そして近代的な高層ビルに囲まれた、市民の憩いの場となっています。しかし、その地下には、かつての競馬場のスタンドの一部が今も残されています。

また、人民広場は交通の要所としても重要な役割を担っています。上海で最も利用客の多い地下鉄駅の一つである1号線、2号線、8号線の駅があり、市内各地へのアクセスも抜群です。観光の拠点として、これほど便利な場所はありません。

そして、人民広場周辺には、ゴールデンゲートホテルやインターナショナルホテルなど、近代的なランドマークが立ち並んでいます。歴史的な意義と現代的な都市生活が融合した人民広場は、上海のダイナミックな雰囲気を体感するのに最適な場所です。

旧フランス租界

上海を訪れるなら、ぜひ足を運んでいただきたいのが、旧フランス租界(そかい)です。1849年にフランス人居住区として設立され、1943年まで存続したこのエリアは、上海の歴史と文化を色濃く残す魅力的な場所です。ヨーロッパと中国の建築様式が融合した独特の景観は、並木道やヨーロッパ風の雰囲気も相まって、「東洋のパリ」と呼ばれることもあります。

そして、旧フランス租界には、見どころがたくさんあります。まず、復興公園は、市民の憩いの場として親しまれている緑豊かな公園です。 ここでは、太極拳をする人々や、お茶を楽しむ人々など、地元の人々の生活を垣間見ることができます。

また、田子坊(ティエンズーファン)は、迷路のように入り組んだ路地に、ブティック、カフェ、アートギャラリーなどが軒を連ねる、おしゃれなエリアです。 昔の面影を残す石庫門住宅が、現代風に改装されて利用されており、独特の雰囲気を醸し出しています。

さらに、新天地(シンティエンティー)は、かつての石庫門住宅を修復した、自動車の乗り入れが禁止されているエリアです。 石庫門住宅は、上海独特の建築様式で、中国の伝統的な建築様式と西洋の建築様式が融合したものです。 レンガ造りの壁に囲まれた中庭があり、その周りに住居が配置されています。門は、石造りの枠に木製の扉がはめ込まれた重厚な作りになっています。

新天地では、これらの石庫門住宅を当時の雰囲気を残しつつ、内部をモダンに改装しています。そのため、外観は歴史を感じさせる趣のある佇まいですが、一歩中に入ると、おしゃれなブティックやレストラン、バーなどがあります。

そして、思南路洋楼群(シナンルーヨウロウグン)は、1920年代に建てられたヴィラ群を修復した複合施設です。当時の建築様式を忠実に再現した修復により、1920年代の上海の雰囲気をそのまま感じることができます。

アールデコ調やネオクラシック調など、様々な様式の洋館が立ち並び、まるでヨーロッパの街並みを歩いているかのようです。 博物館や高級レストランなどが入居しており、歴史と文化を感じることができます。

また、旧フランス租界は、歴史的に重要な場所でもあります。孫文や周恩来など、多くの歴史的人物ゆかりの地であり、中国共産党の第一回全国代表大会の開催地でもあります。

そして、旧フランス租界では、食事も楽しみの一つです。伝統的な中国料理から各国料理まで、様々なレストランがあります。また、「スリー・アンド・ワン・ハーフ 3½」や「ブラックスヒープ・エスプレッソ」など、おしゃれなカフェもたくさんあります。

また、ショッピングを楽しむにも絶好のエリアです。歴史的な街並みを散策しながら、個性的なブティックや高級ブランド店、そして中国らしいお土産店など、様々なお店を巡ることができます。

旧フランス租界へのアクセスも便利です。地下鉄1号線、7号線、9号線、10号線などが通っており、市内各地から簡単にアクセスできます。また、エリア内は徒歩や自転車で移動しやすいのも魅力です。

浦東(ホトウ)

上海の黄浦江東岸に位置する浦東(ホトウ)、英語名プードン(Pudong)は、中国の目覚ましい経済発展を象徴する近代的なエリアです。わずか数十年前まで農地が広がっていたこの場所は、今や高層ビルが立ち並ぶ活気あふれる金融街へと変貌を遂げ、未来都市のような景観を呈しています。

そして、浦東には、観光客を魅了する様々な見どころがあります。まず、上海環球金融中心は、その独特なフォルムから「栓抜きビル」の愛称で親しまれている超高層ビルです。 世界有数の高さを誇り、展望台からは上海の街並みを一望できます。

また、東方明珠テレビ塔は、3つの球体が特徴的な、浦東のランドマーク的存在です。 複数の展望台があり、回転式レストランでは食事を楽しみながら景色を堪能できます。

さらに、上海タワーは、現在中国で最も高いビルであり、世界最高所の展望台を有しています。 ここからは、浦東はもちろん、対岸の外灘や、さらに遠くまで見渡すことができます。

そして、浦東には、高層ビル群だけでなく、緑豊かな公園もあります。世紀公園は、上海最大の公園であり、広大な緑地やレジャー施設が充実しています。 都会の喧騒を離れ、リラックスしたい時に最適です。

また、上海海洋水族館は、世界中の様々な海洋生物を展示する水族館です。 世界最長の水中トンネルがあり、まるで海中を散歩しているかのような体験ができます。

さらに、上海科学技術館は、科学技術に関する展示が充実した、人気の教育施設です。 子供から大人まで、楽しみながら科学を学ぶことができます。

その他にも、浦東には見どころがたくさんあります。世紀大道は、5キロメートルにわたって続く大通りで、印象的な建築物や植物園が立ち並んでいます。 金茂ビルは、オフィスや高級ホテルが入居する、もう一つの象徴的な超高層ビルです。 上海自然野生昆虫王国は、生きた昆虫や爬虫類を展示する博物館で、子供たちに人気です。

このように、浦東は、近代的な中国を体感できるエリアです。高層ビル群や近代的な施設は、川の向こう岸の歴史的なエリアである外灘とは対照的な景観を織りなし、上海の多様な魅力を象徴しています。上海を訪れる際には、ぜひ浦東にも足を運んでみてください。

静安区(ジンアンチュー)

上海の中心部に位置する静安区(ジンアンチュー)、英語名ジンアン(Jing’an)は、伝統と現代が調和した魅力的なエリアです。37平方キロメートルの面積に、2020年の時点で約97万人が暮らしています。虹口区、黄浦区、普陀区、宝山区、長寧区と隣接し、上海の主要な中心業務地区の一つとして発展を続けています。

そして、静安区には、歴史的な名所から近代的な施設まで、様々な見どころがあります。まず、静安寺は、この地区の名前の由来となった古代仏教寺院です。 現在は再建中ですが、完成すれば再び静安区のシンボルとなるでしょう。

また、静安公園は、かつて外国人墓地だった場所を整備した公園です。 緑豊かな園内は、都会の喧騒を忘れさせてくれる憩いの場として、地元の人々に親しまれています。

さらに、南京西路(ナンジン シールー)は、静安区と黄浦区を東西に横切る、上海で最も賑やかなショッピングストリートの一つです。 全長は約6kmに及び、高級ブランド店やデパート、ホテル、レストランなどが軒を連ねています。ルイ・ヴィトン、シャネル、エルメス、グッチなど、世界的に有名な高級ブランドの旗艦店が立ち並んでおり、最新のアイテムや限定品を手に入れることができます。

そして、上海展覧センターは、南京西路に面した、静安区を代表するランドマークです。 1955年に「中ソ友好大厦」として建設され、当時は上海で唯一の大型展示場でした。ソ連の建築様式を取り入れた壮麗な建物は、今でも多くの人々を魅了しています。

また、大寧霊石公園(ダーニン リンシー ゴンユエン)は、静安区北部にある広大な公園です。 かつてはゴルフ場だった敷地を利用して作られ、2000年にオープンしました。総面積は約70万平方メートルで、静安区だけでなく、上海中心部全体で見ても最大の緑地となっています。

さらに、静安区は、ビジネスの中心地としても発展しています。特に南部エリアには、グレードAのオフィススペースが増加しており、多くの企業が進出しています。大型オフィスビルやホテル、ショッピング施設などが立ち並び、活気に満ち溢れています。

そして、静安区は、文化的な魅力も豊富です。上海マルチメディアバレー(Shanghai Multimedia Valley、SMV)は、静安区北西部に位置する、中国を代表するデジタルメディア産業の拠点です。 2001年に設立され、国家レベルのデジタル出版基地に指定されています。

また、上海サーカスワールド(上海馬戯城)は、静安区にある中国最大級の常設サーカス劇場です。 1999年に開場し、中国雑技団の公演や、世界的に有名なサーカスショーなどを楽しむことができます。

静安区の交通アクセスも非常に便利です。地下鉄は、1号線、2号線、3号線、4号線、7号線、8号線、10号線、12号線、13号線、14号線の9路線が利用可能で、市内各地への移動もスムーズです。特に、静安寺駅は、複数の路線が乗り入れる主要な交通ハブとなっています。

静安区でグルメを楽しむなら、婁江路レジャーストリートは外せません。 南京西路から少し入った場所に位置するこの通りは、約200mに渡って様々なレストランや屋台が軒を連ね、地元の人々はもちろん、観光客にも人気のグルメスポットです。

上海料理をはじめ、四川料理、広東料理、東北料理など、中国各地の料理を味わうことができます。また、日本料理、韓国料理、イタリアンなど、国際色豊かなレストランもあります。

また、HKRI 太古匯(ホンイ タイクーフイ)は、静安区南京西路にある、2017年にオープンした大型複合施設です。 2棟のオフィスタワー、高級ホテル、サービスアパートメント、そして広大なショッピングモールからなり、静安区の新たなランドマークとなっています。

徐家匯(シュージャーフイ)

上海の徐匯区にある徐家匯(シュージャーフイ)は、面積約1.2平方キロメートルの活気あふれる商業地区です。上海の4大副都心の一つとして、近代的な都市生活を体験したい旅行者にとって、ぜひ訪れてほしい場所です。

そして、徐家匯の魅力は、まず何と言ってもショッピングです。ケリーセンターやオリエンタルプラザといった大型モールから、太平洋百貨店のようなトレンディなショッピングセンターまで、様々な選択肢があります。 特に、コンピューター関連の商品を扱うお店が多いことで知られており、電化製品を探しているなら、徐家匯は最適な場所と言えるでしょう。

しかし、徐家匯は単なるショッピング街ではありません。徐家匯カトリック教会や徐家匯天文台、徐家匯図書館など、歴史的な建造物も数多く残されています。 近代的な建物と歴史的な建造物が共存する景観は、徐家匯ならではの魅力と言えるでしょう。

また、徐家匯には、2つの快適な公園があります。そのうちの一つには、ユニークな展望橋があり、そこから上海の過去、現在、そして未来を一望することができます。都会の喧騒を離れ、緑の中でリラックスしたい時に最適です。

さらに、徐家匯は、食のパラダイスでもあります。ファストフード店から高級レストランまで、様々な選択肢があり、あらゆるニーズに対応できます。タイ料理や伝統的な中華料理など、世界各国の料理を楽しむこともできます。

そして、ショッピングの後は、エンターテイメントを楽しむこともできます。徐家匯には、5つ星クラスの映画館が2軒あります。また、「トムズ・ワールド」のような娯楽施設もあり、家族連れでも楽しめます。

さらに、徐家匯の五角路は、まさに建築様式の万華鏡と言える場所で、東西南北の5方向に道路が伸びる独特な交差点です。 周辺には、スペインやフランスのルネッサンス様式など、様々な建築様式の建物が立ち並んでいます。 ヨーロッパの雰囲気を感じさせる街並みは、散策するだけでも楽しいものです。

徐家匯へのアクセスも非常に便利です。徐家匯駅には、地下鉄1号線、9号線、11号線が乗り入れており、市内各地から簡単にアクセスできます。

豫園(ユーユェン)

上海の旧市街、豫園(ユーユェン)は、初めて訪れる人にとって、まさに上海の歴史と文化に触れることができる魅力的なエリアです。人民路と中山路の間に位置するこの地区は、市中心の南東部にあり、伝統的な建築様式と文化的な見どころが融合しています。「上海の明るい真珠」と称される豫園は、古き良き上海を感じることができる場所と言えるでしょう。

そして、豫園の中心には、1559年に建造された中国南部様式の古典的な庭園があります。 豫園は、明の時代の官僚、潘允端が、父親のために造らせた庭園です。約2ヘクタールの広大な敷地には、池や築山、楼閣などが巧みに配置され、美しい景観を作り出しています。

また、豫園を取り囲むように広がるのが、豫園商城と呼ばれる市場エリアです。 ここには、伝統的な建築様式の建物が軒を連ね、お土産物屋や飲食店など、様々なお店が立ち並んでいます。特に、小物の種類が豊富で、中国らしいお土産を探すには最適な場所です。また、地元の軽食も充実しており、食べ歩きを楽しむこともできます。

さらに、豫園エリアには、城隍廟と呼ばれる古代寺院もあります。 城隍廟は、1403年に建立された道教の寺院で、地元の人々の信仰を集めています。特に、春と秋には、城隍廟で寺の縁日が開催され、多くの人で賑わいます。

豫園の庭園内には、ジグザグ橋(九曲橋)と呼ばれる象徴的な橋があります。 この橋は、九曲十八彎(きゅうきょくじゅうはちわん)と呼ばれる独特の形状をしており、橋を渡ることで邪気を払うことができると言われています。

そして、豫園のもう一つの見どころは、中島亭と楊貴妃の木像が置かれている楊貴妃の館です。 中島亭は、池に浮かぶように建てられた楼閣で、豫園の景観の中でも特に美しい場所として知られています。

また、豫園では、様々な文化体験をすることができます。毎年、ランタンフェスティバルの期間中には、豫園全体が美しいランタンで彩られます。 10月には、上海観光祭が開催され、伝統芸能の公演や民俗芸能の展示が行われます。

虹口(ホンコウ)

上海中心部の北部に位置する虹口(ホンコウ)は、歴史的建造物と近代的なアトラクションが独特な形で混在するエリアです。23.48平方キロメートルの面積に、2020年の時点で約76万人が暮らしています。

そして、虹口は、歴史的に重要な場所でもあります。かつては「リトル東京」と呼ばれるほど多くの日本人が居住し、第二次世界大戦中には、2万人のユダヤ人難民が暮らす上海ゲットーが置かれていました。現在でも、シナゴーグや邸宅など、48ものユダヤ遺産が残されています。

さらに、虹口には、様々な見どころがあります。ティランチャオ歴史文化街区は、上海の12の保護歴史地区の一つに指定されており、当時の街並みを残す貴重な場所です。

ティランチャオ歴史文化街区の最大の特徴は、石庫門建築と呼ばれる、上海独特の建築様式です。 中国の伝統的な建築様式と西洋の建築様式が融合したもので、レンガ造りの壁に囲まれた中庭があり、その周りに住居が配置されています。

石庫門建築が建ち並ぶ街並みは、当時の雰囲気を色濃く残しています。細い路地を歩いていると、まるでタイムスリップしたかのような気分になります。

また、オヘル・モイシェ・シナゴーグは、かつてユダヤ人難民の心の拠り所となっていたシナゴーグです。 現在は博物館として、地域のユダヤ人の歴史を紹介しています。

第二次世界大戦中、上海はユダヤ人難民にとって数少ない避難場所の一つでした。特に虹口区には多くのユダヤ人が居住し、このシナゴーグは彼らにとって祈りの場であると同時に、互いに助け合い、情報交換を行うための重要な場所でした。

そして、魯迅公園は、虹口区四川北路にある、緑豊かな公園です。 1896年に「虹口公園」として開園し、1956年に魯迅の墓が移設されたことを機に、「魯迅公園」と改名されました。魯迅は、中国近代文学を代表する作家で、社会批判を込めた作品を多く残しました。

公園の北側には、魯迅の墓があります。 簡素な墓石には、「魯迅先生之墓」と刻まれています。多くのファンが訪れ、花を手向けています。

魯迅の生涯と作品を紹介する博物館もあります。 魯迅が使用していた机や椅子、原稿、手紙など、貴重な資料が展示されています。

また、虹口サッカー場は、虹口区の魯迅公園内に位置する、上海を代表するサッカー専用スタジアムです。 1999年に、以前この場所にあった虹口体育場を改築する形で建設されました。35,000人を収容できる規模を誇り、中国スーパーリーグに所属する上海申花のホームスタジアムとして知られています。

また、アスター・ハウス・ホテルとブロードウェイ・マンションは、どちらも虹口区の歴史を語る上で欠かせない、象徴的な建造物です。アスター・ハウス・ホテルは、1858年に建てられた、上海で最も古い西洋式のホテルです。 当初は「リチャーズ・ホテル」という名前でしたが、1907年にアスター家に買収され、現在の名前に変わりました。

ブロードウェイ・マンションは、1934年に建てられた、アールデコ様式の高層ビルです。 当時は、アジアで最も高いビルの一つでした。現在もホテルとして営業しており、外灘の素晴らしい景色を眺めることができます。

そして、虹口の街並みを歩けば、ルネサンス様式、アールデコ様式、スペイン様式など、様々な建築様式を見ることができます。これらの建物は、虹口の歴史と文化を反映しており、散策するだけでも楽しいものです。

また、虹口区は、歴史的な街並みだけでなく、多くの教育機関が集まる学生の街としての顔も持っています。大学を中心に、様々な教育レベルの学校が点在し、アカデミックな雰囲気が漂っています。

上海国際関係学院は、外交官や国際関係の専門家を育成する、中国を代表する大学です。 国際関係学、政治学、経済学、外国語など、幅広い分野で高い教育レベルを誇ります。

上海財経大学は、経済学、経営学、金融学などを専門とする、中国有数の名門大学です。 多くの優秀な人材を輩出しており、中国経済を支える重要な役割を担っています。

虹口へのアクセスも便利です。地下鉄は、3号線、4号線、8号線、10号線、12号線の5路線が利用可能で、市内各地への移動もスムーズです。

陸家嘴(ルージャーズイ)

上海の浦東新区に位置する陸家嘴(ルージャーズイ)は、中国の目覚ましい経済発展を象徴する近代的な金融街です。黄浦江の東岸、歴史的な外灘の対岸に位置し、その面積は31.78平方キロメートルに及びます。地下鉄2号線陸家嘴駅で簡単にアクセスできるため、観光の拠点としても最適です。

そして、陸家嘴と言えば、まず目を引くのが、個性的な超高層ビル群です。東方明珠テレビ塔は、その独特なフォルムから「東洋の真珠」とも呼ばれる、上海のランドマーク的存在です。 展望台からは、上海の街並みを360度見渡すことができます。

また、上海タワーは、現在世界で2番目に高いビルで、その高さは632メートルに達します。 展望台からは、陸家嘴はもちろん、対岸の外灘や、さらに遠くまで見渡すことができ、上海の街のスケールの大きさを実感できます。

さらに、上海環球金融中心は、特徴的な「ボトルオープナー」型のデザインで知られる超高層ビルです。 高さ492メートルを誇り、展望台からは、上海の街並みを一望できます。

そして、金茂ビルは、88階建ての超高層ビルで、ユニークな階層型ファサードが特徴です。 高さ420.5メートルで、オフィスやホテル、展望台などが入居しています。

これらのタワーの展望台からは、息を呑むような景色を楽しむことができます。特に、夕暮れ時は、刻々と変化する空の色と街の灯りが織りなす幻想的な光景は、忘れられない思い出となるでしょう。

また、陸家嘴には、高層ビル群だけでなく、緑豊かな場所もあります。陸家嘴中央緑地は、広々とした芝生広場や遊歩道があり、ピクニックや散歩を楽しむのに最適です。 ウェディングフォトの撮影場所としても人気があります。

さらに、高架の円形歩道からは、超高層ビル群を間近に眺めることができます。ビルの間を縫うように歩くことができ、まるで未来都市を歩いているかのような気分を味わえます。

陸家嘴を訪れるなら、夜がおすすめです。ビル群がライトアップされ、素晴らしい光のショーが繰り広げられます。 昼間とは異なる、幻想的な雰囲気を楽しむことができます。

南京路(ナンジンルー)

上海を代表する繁華街、南京路(ナンジンルー)は、東のバンドから西の静安寺まで約5.5キロメートルにわたって続く、活気あふれるショッピングストリートです。大きく分けて、南京東路と南京西路の2つのエリアがあり、それぞれ異なる魅力を持っています。

まず、南京東路は約1.5キロメートルにわたる歩行者天国で、モダンなショップと歴史的な建造物が混在しています。 老舗デパートや国際的なブランドショップ、そして中国らしいお土産物屋など、様々なお店が軒を連ね、ショッピングを楽しむことができます。

一方、南京西路は、高級ブランドや高級ショッピングセンターが集まるエリアです。 プラダ、グッチ、エルメスなど、世界的に有名なブランドの旗艦店が立ち並び、高級志向のショッピングを楽しみたい人におすすめです。

そして、南京路全体では、デパート、専門店、国際ブランドなど、600を超える店舗があります。 ファッション、コスメ、家電、お土産など、あらゆるものが揃っているので、ショッピング好きにはたまらない場所と言えるでしょう。

また、南京路は、歴史的にも重要な通りです。その歴史は清王朝時代まで遡り、当時から営業を続ける老舗店もあります。 歴史を感じさせる建物を見ながら歩くだけでも、楽しいものです。

さらに、南京路からは、外灘(バンド)、人民広場、上海博物館などの観光スポットにも簡単にアクセスできます。 ショッピングだけでなく、観光も楽しめるのも魅力です。

そして、南京路には、地元料理から各国料理まで、様々なレストランがあります。 小籠包や上海蟹などの上海料理はもちろん、日本料理、韓国料理、イタリアンなど、世界各国の味を楽しむことができます。

南京路へのアクセスも非常に便利です。地下鉄が発達しており、南京東路には2号線と10号線、人民広場には1号線、2号線、8号線が通っています。

南京路は、特に夜になると、その魅力がさらに増します。ライトアップされた建物やネオンサインが、活気のある雰囲気を演出し、美しい夜景を作り出します。

さらに、南京路では、様々な文化体験をすることができます。ストリートパフォーマーがパフォーマンスを披露していたり、季節ごとのイベントが開催されていたり、上海の都市生活を垣間見ることができます。

南京路沿いには、上海展覧センターや歴史あるホテルなど、ランドマークとなる建物も数多くあります。 これらの建物を見ながら歩くのも、おすすめです。

まとめ

上海は、伝統と現代が融合した魅力的な都市であり、初めて訪れる旅行者にとって多彩な体験が待っています。この記事で紹介した10のエリアは、それぞれ独自の特色を持ち、上海の魅力を存分に味わうことができる場所です。

まず、外灘(ワイタン)は、上海の象徴とも言えるエリアで、歴史的な建物と美しい夜景が楽しめます。黄浦江沿いの散策は、特に夕暮れ時がおすすめです。次に、人民広場は、文化施設や公園が集まる中心地で、地元の人々の生活を感じることができます。旧フランス租界は、ヨーロッパ風の街並みが広がり、カフェやブティックが並ぶおしゃれなエリアです。

浦東(ホトウ)は、上海の未来を象徴する地区で、高層ビル群が立ち並び、特に夜のライトアップは圧巻です。また、静安区(ジンアンチュー)は、落ち着いた雰囲気の中でショッピングやグルメが楽しめるエリアで、観光の合間にリラックスするには最適です。

徐家匯(シュージャーフイ)は、商業エリアとして知られ、多くのショッピングモールやレストランが集まっています。豫園(ユーユェン)は、古典的な中国庭園が美しい場所で、観光や散策にぴったりです。ここでは、伝統的な雰囲気を味わえます。

虹口(ホンコウ)は、文化的なスポットが多く、地元のアートシーンを楽しむことができます。陸家嘴(ルージャーズイ)は、金融の中心地として知られ、上海タワーや東方明珠塔などのランドマークがあります。そして、南京路(ナンジンルー)は、ショッピングのメッカであり、賑やかな雰囲気の中で買い物を楽しむことができます。

これらのエリアを巡ることで、上海の多様性を感じ、思い出に残る旅をすることができるでしょう。初めての上海旅行では、ぜひこれらのスポットを訪れて、この都市の魅力を存分に味わってください。



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カジノだけじゃない!マカオの隠れた魅力20選 東洋と西洋の文化が魅惑的に融合する街、マカオ。ラスベガスを凌ぐと言われるカジノシティとして知られる一方、ポルトガル統治時代の名残を残す歴史地区や、中国の伝統文化が息づく寺院など、多様な魅力を持つ観光地です。 初めてマカオを訪れる方はもちろん、リピーターの方も、マカオの奥深さに驚くことでしょう。世界遺産に登録された歴史的建造物から、最新のエンターテイメント施設、そして絶品グルメまで、マカオには見どころが満載です。 本記事では、マカオ旅行で外せないおすすめ観光スポットを20ヶ所厳選しました。 歴史を感じたい方には、聖ポール天主堂跡やセナド広場、媽閣廟など、世界遺産に登録されている歴史地区がおすすめです。ポルトガル統治時代の面影を残す街並みを散策すれば、まるでヨーロッパを旅しているかのような気分を味わえます。 スリル満点の体験をしたい方は、マカオタワーに挑戦してみてはいかがでしょうか。高さ338メートルからのバンジージャンプやスカイウォークは、忘れられない思い出になるでしょう。 パンダ好きには、マカオジャイアントパンダ館がおすすめです。愛らしいパンダたちの姿に癒されること間違いなしです。 その他にも、ベネチアン・マカオのような巨大リゾートホテル、コロアン村のようなのどかな漁村、そして様々な博物館や庭園など、マカオには魅力的なスポットがたくさんあります。 本記事では、それぞれのスポットの歴史や見どころ、アクセス方法などを詳しく紹介します。さらに、マカオ旅行を計画する際に役立つ情報も盛り込みました。 この記事を読めば、あなただけのマカオ旅行プランがきっと見つかるはずです。さあ、マカオの魅力を再発見する旅に出かけましょう。   この投稿をInstagramで見る   Krystal ...
広州旅行の拠点選びに迷わない!おすすめエリア10選
初めての広州旅行!おすすめエリア10選 広州旅行を計画中のみなさん、こんにちは! 広州は、中国南部に位置する活気あふれる大都市。広大な広州市内には、それぞれ異なる魅力を持つエリアが数多く存在し、どこを拠点にすればいいのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか? 歴史を感じさせるエリア、近代的な高層ビルが立ち並ぶエリア、自然豊かなエリア、そしてグルメやショッピングを楽しめるエリア…。それぞれのエリアによって、雰囲気も、見どころも、そして宿泊施設の選択肢も大きく異なります。 せっかくの広州旅行、滞在エリア選びで失敗したくないですよね? ...
出国できない恐怖:外国人経営者が直面する中国のリスク
中国ビジネスの落とし穴 グローバル化が加速する現代において、中国はビジネスや文化交流の重要な拠点となっています。しかし、近年、中国政府による出国禁止措置の適用が拡大し、外国人ビジネスパーソン、その家族、さらには中国国民までもが、予期せぬ形で渡航の自由を制限されるケースが増加しています。 中国の出国禁止措置は、刑事訴訟や国家安全保障に関わるケースだけでなく、民事訴訟や債務問題など、幅広い事由で発動される可能性があります。その法的根拠は曖昧で、恣意的な運用が行われることも少なくありません。そのため、中国に滞在する外国人は、常にこのリスクに晒されていると言えます。 出国禁止措置は、予告なしに突然発動されることが多く、対象者となった場合は、中国からの出国が認められず、長期間にわたって身柄を拘束される可能性もあります。これは、個人の自由を著しく侵害するだけでなく、ビジネス活動や家族との生活にも深刻な影響を及ぼします。 本稿では、中国の出国禁止措置の法的枠組み、リスク要因、具体的な対応策、そして予防措置について詳しく解説します。中国に滞在する、あるいは渡航を予定している外国人は、これらの情報を理解し、適切な対策を講じることで、出国禁止措置のリスクを最小限に抑えることができます。 中国は、巨大な市場と成長の潜在力を秘めた魅力的な国である一方、法制度や政治体制の違いから、予期せぬリスクが存在することも事実です。本稿が、読者の皆様が中国での活動における安全確保とリスク管理の一助となれば幸いです。   この投稿をInstagramで見る   Shanghai ...