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アトランタから車でひとっ飛び!週末に行きたい旅先10選
「ああ、やっと金曜日!」そんな声が聞こえてきそうな、待ちに待った週末。せっかくの自由な時間、日常から少し離れて、心に残るような旅に出かけてみませんか?
アトランタは実は、週末旅行にぴったりのロケーション。車で数時間走れば、美しい自然や歴史ある街並み、美食とアートにあふれた魅力的な場所がたくさん広がっています。
「どこか素敵な場所に行きたいけど、なかなか計画を立てる時間がない…」そんな方のために、アトランタから気軽に行ける、おすすめの週末旅行先をまとめてみました。
たとえば、石畳の街並みと南部らしい美しい広場が魅力のジョージア州サバンナ。山に囲まれたアートとグルメの街、ノースカロライナ州アシュビル。自然と歴史がほどよく調和するテネシー州チャタヌーガも、気軽に行ける週末旅にぴったりです。
そのほか、活気に満ちたサウスカロライナ州グリーンビル、リンゴと鉄道で知られる山あいの町ブルーリッジも、のんびりとした癒しの時間を過ごせる場所。
さらに少し足を延ばせば、グレートスモーキー山脈国立公園のふもとにあるガトリンバーグ、アメリカ最古のヨーロッパ植民都市セント・オーガスティン、涼やかな高原の街ハイランズ、美しい海岸線が広がるゴールデン・アイランドズなど、個性豊かな旅先が待っています。
そのほかにも、壮大な渓谷が広がるクラウドランド・キャニオン州立公園、ドイツの山間の村のような街並みが楽しめるヘレン、食文化と歴史が息づくアラバマ州バーミンガム、学生の街としてにぎわうジョージア州アセンズ、そして南部の美しさと洗練が詰まったサウスカロライナ州チャールストンなど、週末だけでは足りないほどの選択肢があります。
今回の記事では、そんな数ある旅先の中から、特に「初めての週末旅行」にぴったりの感動スポットを14カ所厳選してご紹介します。さあ、次の週末に出かけたくなるような旅先を、一緒に見つけに行きましょう。
サバンナ(ジョージア州)
アトランタから車で約3時間半〜4時間。週末の小旅行にぴったりな場所として注目を集めているのが、ジョージア州の歴史都市・サバンナです。石畳の街路、スパニッシュモスが揺れる古木、美しく整備された広場——まるで時が止まったかのような風景が広がり、初めて訪れる人にも深い感動を与えてくれます。
歴史地区をのんびり散策
サバンナの歴史地区は、歩いてまわれるコンパクトさが魅力です。整然と配置された22の広場を中心に、歴史的な建物や美しい街並みが広がっています。どの広場にもそれぞれの物語があり、中央には噴水や記念碑が設けられているなど、ただ歩くだけでも見どころが尽きません。
また、スパニッシュモスが枝から垂れ下がるオークの古木が街のあちこちに点在し、南部特有の情緒を感じさせます。写真映えする風景がいたるところにあるため、カメラ片手の街歩きが楽しめるでしょう。
初めての訪問で外せないスポット
訪れるなら、まずは「フォーシス・パーク」へ。サバンナを代表する広大な緑地で、中心には象徴的な白い噴水があり、ピクニックや散策にぴったりの場所です。土曜にはファーマーズマーケットも開かれ、地元の雰囲気に触れることができます。
次におすすめなのが、サバンナ川沿いの「リバー・ストリート」。石畳の通り沿いに個性的なショップやレストランが立ち並び、貨物船が行き交う川の風景とともに楽しめます。名物のプラリネを味わったり、リバーボートクルーズで水上から街並みを眺めたりと、時間を忘れて過ごせるエリアです。
「シティ・マーケット」も外せません。日中はアーティストのアトリエや雑貨店が軒を連ね、夜にはライブ演奏が響くレストランやバーでにぎわいます。昼と夜で異なる顔を見せるこのエリアは、滞在中に何度でも足を運びたくなるスポットです。
物語を感じる建築と名所
サバンナの街は、フェデラル様式やビクトリアン様式など、多様な建築様式の宝庫でもあります。精緻な鉄製バルコニー、広いポーチ、大理石の階段など、家々の細部まで美しく造られており、まるで屋外博物館のようです。
特に「チッペワ・スクエア」は、映画『フォレスト・ガンプ』のロケ地としても有名で、訪れる人が多い広場のひとつです。ほかにも、「ジョンソン・スクエア」など歴史深い広場が点在しており、それぞれを巡ることでサバンナの成り立ちに触れることができます。
郊外の「ワームスロー歴史史跡」も訪れる価値があります。1.5マイルにわたるライブオークの並木道は、まさにサバンナらしさを象徴する風景。植民地時代の名残を残す建造物とともに、静かで荘厳な時間を味わえます。
また、「ボナベンチャー墓地」は神秘的な雰囲気に包まれた名所で、苔むしたオークの木々と美しい墓石群が独特の存在感を放っています。文芸作品『真夜中のサバナ』の舞台としても知られ、多くの訪問者が足を運びます。
市内中心部にある「聖ヨハネ洗礼者大聖堂」も見逃せません。荘厳なゴシック様式の建物で、内部に広がるステンドグラスの美しさは圧巻です。
サザン・ホスピタリティと創造的な空気
サバンナを語るうえで欠かせないのが、人々の温かさ。いわゆる“サザン・ホスピタリティ”が根付いたこの街では、どこに行ってもフレンドリーな対応に出会えます。
また、芸術大学SCAD(サバンナ芸術デザイン大学)の存在が街に若さと創造性をもたらしており、ギャラリーやセレクトショップ、カフェなどもハイセンス。現代アートを展示するSCAD美術館は、アート好きには特におすすめです。
夜の街を体験したいなら、サバンナならではの「ゴースト・ツアー」に参加してみてはいかがでしょうか?「アメリカで最も幽霊が出る街」として知られるサバンナでは、街の歴史や怪談を織り交ぜたナイトツアーが大人気です。
伝統と革新が交差するグルメシーン
グルメ面でも、サバンナは訪れる価値があります。伝統的な南部料理である「シュリンプ・アンド・グリッツ」や「フライド・グリーン・トマト」などは、ぜひ本場で味わっておきたい一品。
一方で、地元の食材を活かした創作料理を提供するレストランも増えており、クラシカルとモダンが融合した食文化を楽しめるのも魅力です。
また、歴史地区では「オープン・コンテナ・ポリシー」により、指定エリア内であればアルコール飲料を持ち歩きながら散策することができます。美しい街並みをドリンク片手にのんびり歩けるというのも、サバンナならではの楽しみ方です。
訪れる前に知っておきたいポイント
サバンナ旅行に最適な時期は春(3〜5月)と秋(9〜11月)です。夏は湿度が高く蒸し暑くなりがちなので、熱中症対策をしっかりと行うことが大切です。
宿泊は歴史地区またはその周辺がおすすめ。観光の拠点として便利で、歴史あるインからブティックホテル、大手チェーンまでさまざまな選択肢があります。
市内の主要観光地は徒歩で回れますが、無料のシャトルバス(DOT)やトロリーツアーを活用すると、より効率よく巡ることができます。人気のツアーやレストランは早めに予約しておくと安心です。
歴史、文化、グルメ、そして南部の温かな空気を味わえるサバンナは、アトランタからの週末旅にぴったりの場所です。街全体がまるで一つの映画セットのように美しく、どこを切り取っても絵になる風景と出会えるでしょう。時間に追われず、自分のペースでこの街を味わうことで、心に残る豊かな旅が実現します。
アシュビル(ノースカロライナ州)
ノースカロライナ州の山あいにひっそりと佇むアシュビルは、アトランタから車でわずか3時間半から4時間というアクセスの良さが魅力の街です。週末の小旅行にぴったりなこの場所では、美しい自然、ユニークなアートシーン、地元の味覚など、訪れる人の感性を刺激する体験が待っています。市街地に近づくにつれて、緑豊かな山々が広がり始め、ドライブの途中から旅気分が高まっていきます。
歩くほどに魅力が深まるダウンタウン
アシュビルの中心地、ダウンタウンは徒歩で回れるほどのコンパクトなエリアです。通りには独立系のブティックや古本屋、雑貨店、ギャラリーなどが立ち並び、散策するだけでも心が弾みます。歩いていると、どこからともなく音楽が聞こえてくるのもこの街ならでは。ストリートパフォーマーたちが演奏するアコースティックな音色や、カフェから漏れるジャズのメロディーが、旅人の足取りを軽やかにしてくれます。
アシュビルは大手チェーンの店舗が少なく、地元の人々が運営する個性的なお店が主役です。そのため、訪れるたびに「ここでしか出会えない」ものや人とのつながりを感じることができます。ボヘミアンな雰囲気と進歩的な価値観が心地よく共存するこの街では、誰もが自由に自分らしく過ごせる空気が広がっています。
夢のような邸宅「ビルトモア・エステート」へ
アシュビルを訪れたなら、ぜひ足を運びたいのが「ビルトモア・エステート」です。アメリカ最大の個人邸宅として知られるこの大豪邸は、ジョージ・ヴァンダービルトによって19世紀末に建てられました。まるでヨーロッパの古城を思わせる建築は、外観だけでなく、内部の豪華絢爛なインテリアにも圧倒されます。
敷地内には、セントラルパークの設計で知られるフレデリック・ロー・オルムステッドが手がけた庭園が広がり、四季折々の花々が訪れる人を迎えてくれます。春や夏には色鮮やかな景色が楽しめ、散歩や写真撮影にもぴったりです。また、ヴィレッジエリアにあるワイナリーでは無料のテイスティングも行われており、地元産ワインの風味を気軽に味わうことができます。
さらに、敷地内にはハイキングや乗馬、サイクリングなどのアクティビティも充実。クリスマスには邸宅全体がイルミネーションで彩られ、幻想的な光景が広がります。ビルトモアでのひとときは、非日常の贅沢な体験となるでしょう。
アウトドア天国で自然に触れる
アシュビルのもうひとつの大きな魅力は、すぐそばに広がる大自然です。車で少し郊外へ足を延ばせば、「ブルーリッジ・パークウェイ」という絶景ドライブコースにアクセスできます。アメリカ屈指の人気を誇るこの道からは、どこまでも続く山並みや谷間のパノラマビューが楽しめ、展望台ではピクニックや写真撮影を満喫できます。
また、近郊には「ピサガ国立森林公園」や「デュポン州立森林レクリエーションエリア」があり、初心者から上級者まで楽しめるハイキングコースが揃っています。滝を目指して歩くトレイルでは、涼やかな風や小鳥のさえずり、川のせせらぎが心地よく、心も体も癒されるひとときが過ごせます。
アクティブ派の方には、ジップラインで森を滑空したり、フレンチ・ブロード川でラフティングに挑戦したりといった刺激的な体験もおすすめです。
食の都「フードトピア」で味わう地元の恵み
アシュビルは「フードトピア(Foodtopia)」の名でも知られ、美食の街としても高い評価を得ています。地元の農家から届く新鮮な食材を使ったレストランが多く、ファーム・トゥ・テーブルの精神が根付いています。野菜の甘みや肉の旨みを活かした料理は、どれも素材の味を存分に引き出しており、訪れるたびに新しい驚きがあります。
また、クラフトビールの聖地「ビア・シティUSA」としても有名で、個性あふれるブルワリーが街中に点在しています。飲み比べができるテイスティングセットや、ビールと相性抜群のフードトラックも楽しみのひとつ。ローカルの味と文化が融合したひとときは、旅のハイライトになることでしょう。
アートとカルチャーが息づく街並み
アシュビルのカルチャーシーンを語るうえで欠かせないのが、「リバー・アーツ・ディストリクト(RAD)」です。かつての工業地帯を再開発したこのエリアには、多くのアーティストがスタジオを構え、訪問者は制作の様子を間近で見学できます。ガラス工芸や陶芸、絵画など、ジャンルは多彩。運が良ければ作家本人と会話ができることもあり、作品に込められた思いを直接聞くことで、より深い感動を得ることができます。
また、街中のライブハウスでは、ブルーグラスやフォーク、ジャズなど、多様なジャンルの音楽が毎晩演奏されています。旅の夜を彩る音楽体験は、心を豊かにしてくれるでしょう。
心と体を整えるウェルネス体験
アシュビルには、自然との調和を大切にしたウェルネス文化も根付いています。ミネラル豊富な塩の洞窟でのリトリート、静かな森の中で行うヨガ、極上のスパトリートメントなど、体を癒し、心を整える多彩な体験が可能です。旅の途中にリセットの時間を取り入れることで、より充実した滞在となります。
旅をより快適にするアドバイス
アシュビル旅行のベストシーズンは、4〜5月の春と、紅葉が美しい9〜11月の秋です。夏は緑が豊かでアウトドアに最適ですが、暑さ対策を忘れずに。冬は比較的観光客も少なく、静かに街を楽しみたい方におすすめです。
宿泊は、ダウンタウンのホテルに泊まれば観光に便利ですし、自然に囲まれた山間部のキャビンやB&Bで静かな時間を過ごすのも魅力的です。ビルトモア・エステートや人気レストランは事前予約が必要なことが多いため、早めの計画をおすすめします。また、坂道が多いため歩きやすい靴を用意し、山の天気に備えて重ね着ができる服装を選ぶと安心です。
週末の小旅行にちょうどいい距離にありながら、アシュビルでは想像を超える多彩な体験が待っています。アート、自然、グルメ、そして温かな人々との出会い。どんな過ごし方を選んでも、アシュビルはきっと、訪れた人の心に長く残る特別な思い出を届けてくれるでしょう。
チャタヌーガ(テネシー州)
アトランタから車でわずか2時間以内。気軽に行ける週末旅行の目的地として人気を集めているのが、テネシー州チャタヌーガです。自然の絶景、歴史的なスポット、にぎやかなダウンタウン、そして豊かな食文化がコンパクトに凝縮されたこの街は、初めて訪れる人にもぴったりの旅先です。
まずは自然の魅力を満喫
ルックアウト・マウンテン
チャタヌーガの象徴ともいえるのがこの山。車で山頂まで向かうドライブも魅力のひとつで、山頂からはテネシー川と街並みを一望できます。
ロック・シティ
奇岩が連なる幻想的な景観や、スリル満点の吊り橋、秘密の庭園など、まるでおとぎ話の世界に迷い込んだような体験ができます。「7つの州を見渡せる」とされる展望台も人気スポット。
ルビー・フォールズ
ルックアウト・マウンテンの地下深くに広がる洞窟には、アメリカで最も高く深い地下滝があります。幻想的な照明に彩られた滝は、まさに息をのむ美しさ。
インクライン鉄道
世界有数の急勾配を誇る登山鉄道。ガラス張りの車両からは、山の絶景を眺めながらのスリルある体験が楽しめます。
ダウンタウンの徒歩観光も魅力
ウォルナット・ストリート・ブリッジ
世界最長クラスの歩行者専用橋で、ダウンタウンとノースショアをつなぎます。夕暮れ時の散歩には特におすすめ。
クーリッジ・パーク
ノースショア側に位置し、広々とした芝生、修復されたアンティークのメリーゴーランド、子どもに人気の噴水など、家族連れにもぴったりです。
テネシー水族館
川と海、2つのテーマで構成された大規模な水族館。展示の質も高く、大人も子どもも一日中楽しめます。
周辺散策
ダウンタウンエリアは徒歩でまわりやすく、アートギャラリーや個性的なカフェ、地元グルメを味わえるレストランなどが点在。通りを少し外れるだけで、新しい発見があるはずです。
鉄道と歴史に触れる体験
チャタヌーガ・チューチュー
歴史ある駅舎を活用した複合施設で、実際の鉄道車両を改装した宿泊施設も。見学だけでも楽しめます。
テネシー・バレー鉄道博物館
ヴィンテージ列車に乗り、のどかな田園風景を走る体験が可能。鉄道好きにはたまらないスポットです。
チカマウガ&チャタヌーガ国立軍事公園
アメリカ内戦最大規模の戦場跡が残る歴史公園。ドライブや自転車で巡りながら、南北戦争の歴史に思いを馳せることができます。
川沿いの風景とアクティビティ
テネシー・リバーウォーク
川沿いに続く遊歩道は、ジョギングやサイクリングに最適。芸術作品や釣り場なども点在し、飽きることなく楽しめます。
リバークルーズ&ウォーターアクティビティ
サザン・ベル・リバーボートでの景観クルーズや、パドルボード・カヤック体験も人気。さらに冒険を求めるなら、近郊のオコイー川でのホワイトウォーター・ラフティングもおすすめです。
週末の夜も見逃せない!
フードツアー
地元グルメを巡るガイド付きツアーでは、隠れた名店や人気料理を一気に楽しめます。
ゴーストツアー
南部の歴史ある街ならではの「怖い話」を楽しめる夜のツアーも。散策しながら、チャタヌーガのもうひとつの顔を知ることができます。
ライブ音楽
バーやライブハウスでは、多彩なジャンルの音楽が夜を彩ります。週末は特に盛り上がり、ブルース、カントリー、ロックなどが楽しめます。
初めてのチャタヌーガ旅におすすめな理由
チャタヌーガは、アクセスの良さと観光地のコンパクトさが魅力。時間を有効に使え、短い滞在でも充実した旅を楽しめます。アウトドア、歴史、アート、グルメ…どんな興味にも応えてくれる、南部らしい温かさと活気に満ちた街です。
このようにチャタヌーガは、週末だけでもしっかりと満足感を味わえる旅先。アトランタからの小旅行に、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか?
グリーンビル(サウスカロライナ州)
サウスカロライナ州のグリーンビルは、アトランタから車でわずか2時間から2時間半。I-85をまっすぐ北東に進むだけでアクセスできる、驚くほど気軽な週末トリップの目的地です。都会の喧騒を離れて、心と体をリセットしたいなら、この街は理想的な選択肢のひとつです。
初めて訪れる人の多くが、その洗練された街の雰囲気と自然の美しさに驚かされます。ダウンタウンに足を踏み入れれば、豊かな食文化、活気あるアート、居心地の良い風景にすぐに魅了されるはずです。
街の誇り、リーディ川沿いの都市オアシス
グリーンビルの象徴とも言えるのが、ダウンタウンの中心に位置する「フォールズ・パーク・オン・ザ・リーディ」。リーディ川の流れに沿って美しい滝が連なるこの場所は、市民にも観光客にも愛される癒しの空間です。
見逃せないのが、滝の上を優雅にカーブする歩行者専用の吊り橋「リバティ・ブリッジ」。この橋からは滝や川辺の緑、都市の景観を一望でき、日中も夜のライトアップも写真映え間違いなし。芝生の広場やアート作品が点在し、のんびりとした時間が流れます。
メインストリートで感じる街の鼓動
グリーンビルのメインストリートは、全米でも評価される美しい街路。並木に囲まれた歩道には、アートギャラリーやブティック、カフェ、屋外席のあるレストランが並び、散歩するだけでも楽しい気分に。人々の笑顔が溢れるこの通りは、まさに街の鼓動を感じられる場所です。
食の都としての魅力
グリーンビルは、食を愛する人々にとってまさに楽園。地元の食材にこだわったファーム・トゥ・テーブルのレストランや、本格派の国際料理まで、幅広いジャンルの名店が揃います。
クラフトビールを楽しむなら、地元のブルワリーへ。独創的な味わいのビールが気軽に楽しめます。カフェ文化も充実しており、地元のこだわりコーヒーやスイーツでひと休みするのもおすすめです。
アートと文化を身近に感じる街
公共スペースに点在する彫刻や壁画が街に彩りを添え、ギャラリーでは地元アーティストの作品に出会えます。特に春に開催される「アートスフィア」フェスティバルは全米的にも注目されるイベント。
また、ブロードウェイ作品も上演される「ピース・センター」では、一流の舞台芸術を身近に楽しめるのもこの街ならでは。
自然とアクティビティを楽しむ週末に
街中からすぐアクセスできる「スワンプ・ラビット・トレイル」は、全長22マイル以上にわたる人気のトレイル。自転車を借りてのんびり走れば、リーディ川沿いの自然を満喫できます。
さらに、車で少し足を延ばせば、ブルーリッジ山脈の絶景や滝が広がる州立公園も。アウトドア派にもうれしい環境が整っています。
家族連れにもぴったり
子どもと一緒に楽しめる「グリーンビル動物園」や、体験型展示が豊富な「アップステート子供博物館」など、ファミリー向けの施設も充実。
春から秋にかけては、「グリーンビル・ドライブ」の野球観戦も人気。フェンウェイ・パークを模した球場で、アメリカらしい週末を楽しめます。
ほどよく洗練された、温かみのある街
グリーンビルはコンパクトで歩きやすく、滞在中は車を使わずにダウンタウンの多くのスポットを楽しめます。宿泊施設もブティックホテルから大手チェーンまで豊富で、滞在スタイルに合わせて選べます。
そして何より、この街が持つ「南部のおもてなし」の精神。地元の人々はとても親しみやすく、訪れる人を温かく迎えてくれます。
アトランタからの旅に、ちょうどいい街
アクセスの良さと豊富な魅力が共存するグリーンビルは、アトランタからの初めての週末旅行先として理想的です。洗練された都市の快適さと、自然の美しさがちょうどよく融合するこの街で、あなたの週末に小さな特別をプラスしてみてはいかがでしょうか。
ブルーリッジ(ジョージア州)
喧騒を離れ、自然の中で心と体をリセットしたい——そんな思いに応えてくれるのが、ジョージア州北部にある小さな町「ブルーリッジ」。アトランタからおよそ90マイル、車で2時間ほどの距離に広がるこのエリアには、四季折々の美しい景色と素朴な山の町の魅力が詰まっています。
ブルーリッジは初めての訪問でもどこか懐かしく、訪れる人を温かく迎え入れてくれる場所。自然、グルメ、アート、そしてアクティビティがバランスよく揃っており、週末旅行にぴったりの目的地です。
山の魔法に包まれる列車の旅
ブルーリッジ・シーンティック・レールウェイ
町の代表的なアトラクションの一つが、「ブルーリッジ・シーンティック・レールウェイ」。歴史ある駅舎を出発し、美しいトコア川に沿ってヴィンテージの列車で進む約4時間の旅です。季節ごとの景色が楽しめますが、特に秋の紅葉シーズンは圧巻。
途中、ジョージア州マッカイズビルとテネシー州コッパーヒルという2つの小さな町に立ち寄る時間も。ここでは、州境をまたぐユニークな体験や、のんびりとしたショッピング、軽食が楽しめます。家族連れにもカップルにも人気のコースです。
りんごの季節が待ち遠しくなる場所
メルシエ・オーチャーズ
ブルーリッジを語るうえで欠かせないのが「メルシエ・オーチャーズ」。東南部最大級のリンゴ園として知られ、収穫期には自分の手でリンゴ狩りを体験することもできます。
新鮮なリンゴはもちろん、アップルパイやフリッター、サイダーなど加工品も絶品ぞろい。特にフライドアップルパイは地元の名物です。秋の収穫シーズンには、フェスティバルや干し草の馬車に乗るイベントもあり、家族全員で楽しめる人気スポットとなっています。
アウトドア派にはたまらないアクティビティも満載
ブルーリッジは、自然を体いっぱいに感じたい人にとって理想的なロケーション。ダウンタウンから少し車を走らせると、ハイキング、川遊び、湖でのアクティビティなど、多彩なアウトドア体験が待っています。
- アスカ・アドベンチャー・エリアでは、初心者から上級者まで楽しめるトレイルが豊富。滝を目指すコースでは、フォール・ブランチ・フォールズやロング・クリーク・フォールズなど、絵画のような景色が待っています。
- トコア川では、ゆったりとチュービングで川を下るのもおすすめ。カヌーや上流域でのホワイトウォーターラフティングも可能です。
- ブルーリッジ湖は、透明度の高い水と広い湖岸線を誇り、ボート遊びや釣り、水泳にも最適。ポンツーンボートのレンタルもあり、手軽に湖を楽しめます。
さらにスリルを求めるなら、ジップラインやマウンテンバイクにも挑戦してみてはいかがでしょう。
歩いて巡れる小さなダウンタウンに、魅力がぎゅっと詰まっている
ブルーリッジの中心部にあるダウンタウンは、歩いて回れるコンパクトなエリア。大型チェーン店では味わえない、ローカルならではの個性と温かさが魅力です。
- おしゃれなブティックショップや手作りのジュエリー店
- 地元アーティストの作品が並ぶアートギャラリー
- 南部の伝統料理から高級レストランの洗練されたメニューまで揃う飲食店
- クラフトビールやワインのテイスティングができる地元のブルワリーやワイナリー
- ファッジやアイスクリームなどのスイーツ店
- 芝居やライブを楽しめるブルーリッジ・コミュニティ・シアター
このエリアだけでも、1日があっという間に過ぎてしまうほどの魅力があります。
キャビンで迎える特別な朝と夜
ブルーリッジでは、ホテルよりもキャビンのレンタルが人気。シンプルで素朴なキャビンから、暖炉やジャグジー付きのラグジュアリーなものまで、多彩なスタイルが揃います。
朝は山の景色を眺めながらコーヒーを飲み、夜は星空の下でホットタブに浸かる——そんな非日常のひとときを、静かな森の中で味わえます。
どの季節に訪れても美しい町
ブルーリッジの魅力は、訪れる季節によって異なる表情を見せてくれる点にもあります。
- 春:野花が咲き誇り、気候も穏やか。ハイキングに最適な時期です。
- 夏:川や湖での水辺のアクティビティが盛んになり、避暑地として人気。
- 秋:紅葉とリンゴの季節。ブルーリッジが最も賑わうシーズンです。
- 冬:キャビンで暖炉を囲みながら、雪景色を楽しむ静かな時間が流れます。
アトランタから気軽に行ける、もうひとつの「週末の家」
都会の喧騒からほんの少し離れるだけで、こんなにも豊かで穏やかな時間が待っているとは——初めてブルーリッジを訪れる人がよく口にする感想です。
忙しい毎日の中で、ふと立ち止まりたくなったとき。自然の中で自分を取り戻したいとき。ブルーリッジは、そんな想いをそっと受け止めてくれる山間のオアシスです。
次の週末、気軽なドライブで訪れてみませんか?きっと心がふっと軽くなるはずです。
ガトリンバーグ(テネシー州)
アトランタから週末の小旅行を考えているなら、テネシー州ガトリンバーグは有力な候補のひとつ。車で約4時間の距離にあり、スモーキー山脈のふもとに広がるこの街は、アメリカで最も人気のある国立公園「グレート・スモーキー・マウンテンズ国立公園」の玄関口として知られています。自然の美しさと、地元らしさが感じられる小さな街の魅力が、ぎゅっと詰まった旅先です。
自然の宝庫、グレート・スモーキー・マウンテンズ国立公園へ
ガトリンバーグを訪れたら、まず足を運びたいのが「グレート・スモーキー・マウンテンズ国立公園」。穏やかな小川沿いの散歩道から、息をのむような山頂を目指す本格的なトレイルまで、多彩なハイキングコースが整備されています。季節ごとの景色も見事で、春の野花や夏の新緑、秋の紅葉など、どの時期でも心に残る風景が広がります。
ハイキングが苦手な人でも大丈夫。車で回れる「ロアリング・フォーク・モーター・ネイチャー・トレイル」や「ニューファウンド・ギャップ」など、ドライブで楽しめるルートも充実しています。運が良ければ、黒熊や鹿など野生動物に出会えることも。
活気あるダウンタウンで地元の魅力を体感
自然だけでなく、ガトリンバーグの中心地も見逃せません。メインストリート沿いには、地元の職人による手工芸品を扱う店や、老舗のキャンディショップ、自家製のファッジを実演販売する店など、個性豊かなショップが並びます。量販店にはない“ここだけのもの”が見つかるエリアです。
朝食には、昔ながらのパンケーキハウスでふんわりボリューミーなパンケーキを。甘党の方には、引き伸ばして作るタフィーや地元産ジャムがおすすめ。街歩きを楽しみながら、食もお土産探しも満喫できます。
見晴らしの絶景とアクティビティも充実
山の風景を高い場所から眺めたいなら、「オーバー・ガトリンバーグ・エアリアル・トラムウェイ」や「ガトリンバーグ・スカイパーク」へ。ロープウェイでハリスン山の山頂へ向かうと、四季折々の景色が広がり、山頂のアミューズメントエリアでは、スキー、スノーボード、アルパインスライダーなどのアクティビティが楽しめます。
さらにスリルを求める方には、「スカイブリッジ」がおすすめ。北米最長の歩行者専用吊り橋で、谷を見下ろしながらスモーキー山脈の大パノラマが堪能できます。スカイトレイルや展望塔「チューリップタワー」も、写真映えするスポットとして人気です。
芸術とクラフトに触れる時間
ガトリンバーグの魅力のひとつに、地元アーティストとの出会いがあります。ダウンタウンから車で少し走ると、「グレート・スモーキー・アート&クラフト・コミュニティ」と呼ばれるエリアへ。約13キロにわたるループロード沿いには、陶芸、絵画、木工、織物など、さまざまなジャンルのアーティストの工房やギャラリーが点在しています。
作品を眺めるだけでなく、職人と直接会話をしながら購入できるのも、この街ならではの楽しみ方。世界にひとつだけの手作り作品を探すなら、ぜひ立ち寄りたいエリアです。
夜の街もゆったりと
日が沈むと、ガトリンバーグの夜はまた違った表情を見せます。南部料理が楽しめるレストランや、トラウトやステーキを提供するグリルレストランなど、食の選択肢は豊富。多くの店が山の風景を楽しめる造りになっており、旅の締めくくりにぴったりです。
ナイトライフを楽しみたい方には、カントリーやブルーグラスの生演奏が聞けるバーや、地元のムーンシャインを試飲できる蒸留所もおすすめ。観光地でありながらも温かみのある雰囲気が、この街の魅力です。
家族旅行にもぴったり、季節ごとのイベントも豊富
ガトリンバーグは家族連れにもやさしい街。アウトドアアクティビティはもちろん、ミニゴルフ、エスケープルーム、インタラクティブな博物館など、小さなお子さんから大人まで楽しめるスポットが揃っています。
さらに、年間を通してさまざまなイベントが開催されているのも特徴。春のフラワーフェスティバル、夏のクラフト市、秋の紅葉シーズン、そして冬には街全体がイルミネーションで彩られるホリデーイベントなど、訪れる季節によって違った楽しみがあります。
ガトリンバーグで出会える特別な週末
アトランタからほどよい距離にありながら、まるで別世界に来たかのような自然とローカル文化に触れられるガトリンバーグ。朝は雄大な山を眺めながらのハイキング、午後は街歩きやショッピング、夜は地元グルメと音楽でリラックス――そんな充実した週末がここでは待っています。
アトランタを出発して、ハイキングブーツとちょっとした冒険心を持って向かえば、ガトリンバーグが温かく迎えてくれるはずです。
セント・オーガスティン(フロリダ州)
アトランタから車で約5時間。フロリダ州北東部に位置するセント・オーガスティンは、アメリカで最も古くから人が住み続けているヨーロッパ系の都市です。スペインの風を感じる石畳の街並み、海沿いの要塞、美しい建築と文化が融合するこの場所は、ちょっとした週末旅行にぴったりの“時空を超える旅”を提供してくれます。
まるで生きた歴史博物館。街全体が物語の舞台に
セント・オーガスティン最大の魅力は、なんといってもその豊かな歴史。街を歩いているだけで、まるで16世紀のヨーロッパに迷い込んだかのような気分に浸れます。
まず訪れたいのが、サン・マルコス城(Castillo de San Marcos)。17世紀に建てられたこの石造りの要塞は、スペイン統治時代の名残を色濃く残しています。内部を自由に見学できる自ガイドツアーでは、兵士が暮らしていたカセマテ(石造りの部屋)や、大砲が並ぶデッキを見学可能。週末には大砲の発射実演や歴史再現イベントもあり、臨場感たっぷりです。
また、歴史的コロニアル地区(Colonial Quarter)では、16〜18世紀の街並みが再現されており、当時の鍛冶屋の作業やマスケット銃の発射デモンストレーションなどを間近に見ることができます。まるで当時にタイムトラベルしたような感覚が味わえる、没入型の体験が魅力です。
セント・ジョージ・ストリートでグルメとショッピングも楽しめる
街の中心、セント・ジョージ・ストリート(St. George Street)は、歩行者専用のメインストリート。可愛い雑貨屋さんやアートギャラリー、クラフトショップ、カフェが並び、のんびり歩いているだけでも楽しい雰囲気です。歴史的なタバーンやスイーツ店も多く、ちょっとした休憩やお土産探しにもぴったり。
街をぐるっと把握するなら、トロリーツアーが便利
初めての訪問なら、街の名所を効率よく回れる乗り降り自由のトロリーツアーがおすすめです。ガイド付きで、興味深い歴史エピソードや豆知識を教えてくれます。
停車スポットには、最古の木造校舎、フラグラー・カレッジ(旧ポンセ・デ・レオン・ホテル)、サン・アウグスティン大聖堂など、見逃せない名所が勢揃い。建築や歴史に興味のある方には特に満足度の高いツアーです。
夜は“アメリカ最古の幽霊伝説”をたどるゴーストツアーで刺激を
セント・オーガスティンは、全米でも有数の“心霊スポット”として知られています。夜のゴーストツアーでは、ガイドが案内する不気味で興味深い場所を巡りながら、街に伝わる数々の怪談を体験できます。徒歩で巡るものから、トロリー、さらには霊柩車を使ったツアーまでバリエーション豊富。ちょっとスリリングな夜の楽しみにぴったりです。
外せない観光名所も多数。ファミリーにもおすすめ
- サン・オーガスティン灯台と海洋博物館
219段の階段を登れば、大西洋と街を一望できる絶景が広がります。灯台に隣接する博物館では、難破船の遺物や灯台守の暮らしについて学べます。 - ポンセ・デ・レオンの若返りの泉
伝説の“若返りの水”を実際に味わえる考古学公園。プラネタリウムや先住民の暮らしを再現した施設もあり、子どもから大人まで楽しめる内容です。 - セント・オーガスティン・アリゲーター・ファーム
世界中のワニ類が集まる珍しい動物園。空中ジップラインもあり、家族連れにも人気です。 - ポッターズ・ワックス・ミュージアムやパイレート&トレジャー博物館も、ユニークな展示と体験で訪れる人を楽しませてくれます。
海辺のリゾート気分も味わえる
セント・オーガスティンはビーチタウンでもあります。街から車で数分のセント・オーガスティン・ビーチでは、白い砂浜や穏やかな波が広がり、リラックスしたひとときを過ごせます。サイクリングや釣り、ピクニックにもおすすめ。歴史探訪でいっぱいになった心を、自然の中でリフレッシュできます。
週末だけでも特別な体験を
セント・オーガスティンは、歴史と文化、自然とリゾート気分が絶妙に混ざり合った、他にはない旅先です。アトランタから週末を使って気軽に訪れられる距離に、これほどまでに豊かな体験が詰まった場所はそう多くありません。
歴史を感じる街並みを歩き、スペイン時代の要塞を眺め、ロマンチックな夜を楽しみ、翌日はビーチでのんびり。そんな多彩な週末が、セント・オーガスティンでは叶います。
次の旅先に迷ったら、“アメリカ最古の街”へ。時を超えた週末旅行が、きっと思い出深いものになるはずです。
ハイランズ(ノースカロライナ州)
喧騒を離れて、心と体を深呼吸させたくなる時。そんな時にぴったりの場所が、アトランタから北へおよそ2時間、美しいブルーリッジ山脈の中に佇む町、ノースカロライナ州ハイランズです。
標高1,250メートル(約4,100フィート)を超えるこの山岳リゾートは、ミシシッピ川以東でも有数の高地に位置し、真夏でも驚くほど涼やか。高級感がありながら気取らず、誰もが心地よく過ごせるのが魅力です。
山の空気と景色を味わうドライブの旅
ハイランズへの道のりそのものが旅の一部。アトランタを出発してしばらくすると、ナンタハラ国立森林公園が近づき、風景は徐々に緑深い山岳地帯へと変わっていきます。標高が上がるごとに空気は澄み、車窓には曲がりくねった道の先に美しい渓谷や滝が現れます。目的地に着く頃には、自然の静けさが心を包み込んでくれるはずです。
滝とトレイル──自然の中で過ごす贅沢な時間
ハイランズ周辺には、数多くの滝とハイキングコースが点在しています。特別な装備がなくても楽しめるスポットが多く、週末だけの短い滞在でも十分自然を満喫できます。
ドライ・フォールズ(Dry Falls)は、その名の通り“濡れずにくぐれる滝”。高さ約23メートルの大瀑布の裏側を歩けるという、珍しい体験が楽しめます。ブライダル・ヴェイル・フォールズは車で近づけるほどアクセスが良く、水量によっては車ごと滝の下をくぐることも可能。グレン・フォールズは少しのハイキングで連なる滝が楽しめ、自然の迫力を間近に感じられます。
より静かな場所を好む方には、シークレット・フォールズやシルバー・ラン・フォールズといったローカルの人気スポットもおすすめ。滝壺での水遊びやピクニックにも最適です。
初心者も安心。気軽に行ける絶景スポット
体力に自信がない方でも楽しめるのが、ハイランズの魅力のひとつ。特に人気なのがホワイトサイド・マウンテンのトレイル。安全な手すり付きのループコースで、晴れた日には何十マイルも先まで見渡せる絶景が広がります。
また、町から歩いてすぐのサンセット・ロックは、夕暮れ時に訪れるのがベストタイミング。町を見下ろす高台から、山々が赤く染まる光景は、地元の人たちにも愛される風景です。
山間の町の洗練と温かさ
ハイランズのダウンタウンは、コンパクトながら洗練された魅力が詰まっています。通りを歩けば、地元のブティックやアートギャラリーが点在し、他では見つからない一点物に出会えるかもしれません。
飲食のクオリティも驚くほど高く、小さな町ながら有名シェフのレストランや受賞歴のある料理店が軒を連ねます。カジュアルなカフェから優雅なワインバーまで、好みに合わせた食事が楽しめるのもポイント。特にオールド・エドワーズ・イン・アンド・スパは、美食とラグジュアリーを兼ね備えた滞在型施設として高く評価されています。
アートと文化に触れるひととき
ハイランズは、自然だけでなく文化的な魅力も豊富です。現代アートを楽しめるザ・バスコムでは、企画展やワークショップが開催され、訪れるたびに新しい発見があります。
また、夏のシーズンにはハイランズ・プレイハウスでの舞台公演や、ハイランズ=キャシアーズ・チェンバー・ミュージック・フェスティバルでのクラシック音楽の演奏会も。山間の静けさの中に、上質な芸術の息吹が感じられます。
「何もしない」贅沢を味わう
ハイランズが提供する最大の贅沢は、「静けさ」と「ゆったりした時間」そのものかもしれません。ウッドデッキのロッキングチェアに身を預け、鳥の声と木々のざわめきを聞きながらコーヒーを飲む。そんな何気ないひとときが、都会では得られない癒しになります。
宿泊施設も幅広く、素朴な山小屋から歴史あるイン、豪華なスパリゾートまで様々。いずれも、自然との一体感を大切にした設計がされており、心からリラックスできる環境が整っています。
ハイランズが、初めての山旅に最適な理由
アトランタからのアクセスが良く、非日常を感じられる高原リゾート──それがハイランズの最大の魅力です。観光地化しすぎることなく、自然、食、文化がバランスよく共存しており、どんな過ごし方にも寄り添ってくれます。
アクティブに滝巡りを楽しむのも、アートに触れて心を満たすのも、静かに本を読んで過ごすのも自由。自分だけの“贅沢な時間”を見つけられる場所として、ハイランズは今、多くの人の心をつかみ始めています。
次の週末、心と体をリフレッシュしたくなったら、ぜひハイランズへ。そこには、自然の静けさと、上質なやすらぎが待っています。
ゴールデン・アイランドズ(ジョージア州)
ジョージア州の南東部、大西洋に面した海岸線に広がる「ゴールデン・アイランドズ」は、アトランタから車でおよそ5時間の距離にある、南部ならではの情緒あふれるリゾートエリアです。
サン・シモンズ島、ジェキル島、シー島、リトル・サン・シモンズ島、そして本土の港町ブルンスウィック。この5つのエリアが織りなす景色は、まるで絵葉書のような美しさです。
美しいビーチ、自然とのふれあい、歴史を感じる建築、そして地元ならではのグルメ――。ここには、初めての海辺のバカンスにもぴったりな魅力が詰まっています。
家族でもカップルでも楽しめる、ゆったりとしたビーチ時間
ゴールデン・アイランドズが人気の理由のひとつは、そのアクセスしやすく、かつ美しいビーチの数々です。
セント・シモンズ島では、イースト・ビーチやマセンゲイル・パークが特に人気。広々とした砂浜に、緩やかな波。子ども連れのファミリーにとって、遊びやすく安心な環境が整っています。ピクニックエリアや遊具、清潔なトイレも完備されており、一日中快適に過ごすことができます。
ジェキル島では、古代の流木が点在する幻想的なドリフトウッド・ビーチが訪れる人々を魅了しています。特に日の出や夕暮れ時には、まるで別世界にいるかのような光景が広がります。グレート・デューンズ・ビーチ・パークも家族連れにおすすめのスポットです。
また、浜辺でのビーチコーミングも人気です。サメの歯や珍しい貝殻、流木など、宝探し気分で散策できます。
自然の中で遊ぶ。島々を巡るアウトドアアクティビティ
ゴールデン・アイランドズには、手つかずの自然を満喫できるアクティビティが数多く用意されています。
サイクリング好きには、海岸線を走る絶景のトレイルがおすすめ。自転車をレンタルして、心地よい海風を感じながらゆったりと島内を巡ることができます。
また、静かな水辺ではカヌーやパドルボード体験も人気です。塩性湿地を進むと、イルカや水鳥に出会えることも。自然のリズムに身をゆだねながら、ロウカントリー独特の生態系に触れることができます。
さらに、ボートや釣りのチャーターも充実。深海釣りや沿岸でののんびりフィッシングなど、旅のスタイルに合わせたプランが選べます。海辺での乗馬体験も可能で、夕焼けのビーチを馬で散策するロマンチックな時間は、旅の思い出になることでしょう。
自然保護区や森林のトレイルを歩けば、地元の植物や野生動物に出会うことも。年間を通して温暖な気候のため、ほとんどのアクティビティが一年中楽しめます。
歴史ある風景と出会う、知的な旅のひととき
ゴールデン・アイランドズは、その自然だけでなく、歴史的にも魅力的な土地です。先住民の文化から植民地時代、19世紀の南部文化まで、さまざまな時代の足跡が今も息づいています。
セント・シモンズ島の灯台と博物館は、1872年に建設された美しい建造物。129段の階段を登ると、島々と本土を一望するパノラマが広がります。
一方、ジェキル島では、かつてロックフェラーやモーガンといった財閥たちが集ったジェキル島クラブの歴史地区が見どころ。優雅な建築のホテルや「コテージ」と呼ばれる邸宅群を歩くと、まるで19世紀の映画の世界に迷い込んだような気分に。
また、セント・シモンズ島のフォート・フレデリカ国立記念物では、かつての要塞跡を巡りながら、英西戦争の舞台となった歴史を学べます。ブルンスウィック近郊にあるホフワイル・ブロードフィールド・プランテーションでは、19世紀の米作農園としての暮らしを今に伝えています。
より深く学びたい方には、ガイド付きのツアーもおすすめです。歴史ウォーク、トロリーツアー、生態系散策、さらには幽霊伝説を巡るナイトツアーまで、幅広い選択肢が用意されています。
地元グルメとショップが揃う、散策の楽しみ
島々や本土の町には、それぞれ個性豊かなダウンタウンエリアがあります。
セント・シモンズ島のピア・ヴィレッジは、レストランやギフトショップ、アイスクリームスタンドが並ぶ、にぎやかなスポット。海辺を散策しながら、食べ歩きやショッピングが楽しめます。
ブルンスウィックの歴史的ダウンタウンでは、ヴィクトリア調の街並みにアンティークショップやアートギャラリーが点在。地元グルメの注目店も増えており、毎月開催される「ファースト・フライデー」では音楽やアートを楽しめます。
ジェキル島のビーチ・ヴィレッジには、新しいショップやレストランが集まり、リゾート感あふれる雰囲気です。また、地元産の食材やクラフト雑貨が並ぶファーマーズマーケットも見逃せません。
宿泊スタイルも自由自在。自分に合った過ごし方を
宿泊施設はバラエティ豊かで、旅行のスタイルや予算に合わせて選ぶことができます。
ビーチフロントのリゾートでは、波音に包まれながらリラックスした時間が過ごせます。広めのバケーションレンタルは、家族やグループ旅行に最適。歴史あるB&Bやインも、落ち着いた雰囲気が魅力です。本土ブルンスウィックでは、大手ホテルチェーンの便利な宿も充実しています。
週末にぴったりの「逃避行」を叶える場所
ゴールデン・アイランドズは、観光地でありながら喧騒から離れた静けさが保たれているのも魅力のひとつです。アトランタからの週末旅行先として、ビーチ、自然、歴史、グルメのすべてを手軽に楽しめる、まさに理想的なロケーションです。
朝はカヌーで湿地帯を巡り、昼は歴史地区を散策し、夕暮れは海辺でシーフードを堪能する。そんな過ごし方ができるのは、この土地ならではです。
さあ、冒険心とサンダルを忘れずに。ゴールデン・アイランドズの太陽と海風が、訪れるあなたをあたたかく迎えてくれるはずです。
クラウドランド・キャニオン州立公園(ジョージア州)
アトランタから車でおよそ2時間。都会の喧騒を離れて、豊かな自然と絶景に包まれる場所があります。ジョージア州の北西部、ルックアウト・マウンテンの西端に位置する「クラウドランド・キャニオン州立公園」は、週末旅行にぴったりの隠れた名所です。
深さ約300メートルの壮大な峡谷を中心に、切り立った砂岩の崖、滝、森、野花など、四季折々の風景が訪れる人を魅了します。自然が織りなすダイナミックな地形は、まるで別世界に迷い込んだような感覚を与えてくれます。
気軽に楽しめる絶景スポット
初めてこの地を訪れる方におすすめなのが「オーバールック・トレイル」です。峡谷の縁に沿って整備された、舗装済みの約1.6km(1マイル)のループコースで、年齢や体力に関係なく誰でも歩きやすいのが特徴です。コース沿いには展望台があり、最初の数分で圧倒的な景観が広がります。朝の散歩や夕方のサンセットウォークにも最適で、「こんなに手軽に絶景が見られるなんて」と驚く方も多いようです。
体を動かして楽しむ多彩なトレイル
クラウドランド・キャニオンは、ハイキング愛好家にとってはまさに楽園。レベルや目的に合わせた多彩なトレイルが揃っています。
ウエスト・リム・ループ・トレイルは、中級者向けの全長約8km(5マイル)のコース。峡谷の西側を一周しながら、ダイナミックな景観が次々と現れます。視界が開けたパノラマビューでは、遠くの山並みまで見渡せるため、お弁当を持って1日かけて歩くのもおすすめです。
よりチャレンジングなのがウォーターフォールズ・トレイル。階段を利用して峡谷の底へと降りる約3km(往復2マイル)のルートで、道中にはふたつの美しい滝——チェロキー・フォールズとヘムロック・フォールズ——が姿を現します。
静寂の中に流れ落ちる水音、苔むした岩肌、深い緑に囲まれた景観は、まさに別世界。ただし、下った分だけの登り返しがありますので、水分補給と体力の管理はお忘れなく。
さらに冒険を求める方にはシットンズ・ガルチ・トレイルも。峡谷の底を進み、ダニエル・クリーク沿いに多くの小滝をめぐるルートは、自然の奥深さを体感できる健脚向けコースです。春には野花が咲き乱れ、色彩豊かな風景が広がります。
トレイルだけじゃない、多彩なアクティビティ
クラウドランド・キャニオンは、ハイキング以外にも楽しみが充実しています。
森の中を駆け抜けるマウンテンバイクコース、家族や友人と気軽に楽しめるディスクゴルフ、GPSを使った宝探し「ジオキャッシング」など、アクティブ派にもぴったり。また、指定エリアでは乗馬も可能です。
フィッシングや、広々としたピクニックエリア、子ども向けのプレイグラウンドも完備されているため、ファミリーでの来園にもおすすめです。
個性的な宿泊体験で、夜も自然とともに
日帰りも可能な距離ですが、せっかくなら宿泊して朝夕の表情豊かな自然を満喫するのはいかがでしょうか?
公園内にはいくつかの宿泊オプションがあります。たとえば、ユルト(モンゴル風の円形テント)では、ベッドや電源が備え付けられ、快適さとアウトドア感を両立した“グランピング”が楽しめます。
もう少し快適に過ごしたい方には、キッチンやバスルーム付きのコテージが人気。暖炉やスクリーン付きポーチもあり、自宅のようにくつろげる空間で過ごすことができます。
もちろん、テント泊やRVサイトも充実しており、水道や電源付きのサイトから、より自然に近いバックカントリーサイトまで幅広く用意されています。朝、峡谷に昇る日の出を眺めながら目覚めるという贅沢な体験は、ここならではの魅力です。
初めて訪れる方へのアドバイス
訪問前にいくつかの準備をしておくと、より快適に過ごせます。
- 早めの到着を:週末や祝日は混雑しやすいため、朝早くの到着がおすすめです。特にウォーターフォールズ・トレイルは人気のため、静かな体験を望むなら早い時間がベターです。
- 持ち物に注意:水は必須です。特に階段の多いトレイルではこまめな水分補給を。軽食やスナック、歩きやすい靴、そしてカメラもお忘れなく。思わぬシャッターチャンスが至るところにあります。
- 天候の確認を:山の天気は変わりやすいため、事前に天気予報をチェックし、重ね着できる服装をおすすめします。
なぜクラウドランド・キャニオンなのか?
この公園が特別なのは、圧倒的な自然のスケールを持ちながら、アクセスの良さと設備の整った快適さが共存している点です。ハードな冒険からのんびりした散策まで、訪れる人のペースに寄り添ってくれる場所。そして、都会からわずかな距離で、心を解放し、感性を取り戻せる場所です。
日常を離れて、自然の中でリフレッシュしたいと感じたら、クラウドランド・キャニオンへ。訪れた誰もが「また来たい」と思う、そんな週末の隠れ家がここにあります。
ヘレン(ジョージア州)
ジョージア州北部、ブルーリッジ山脈の麓に広がる小さな町「ヘレン」。アトランタから車でわずか1時間半ほどの距離にありながら、訪れた人をまるでヨーロッパの山あいの村に連れて行ってくれる、ちょっと不思議で、心温まる観光地です。
バイエルン風の建物が立ち並ぶ街並み、陽気な音楽が流れる通り、山と川に囲まれた自然豊かな環境。都会の喧騒を忘れ、非日常のひとときを過ごすのにぴったりの場所として、週末旅行の目的地に選ぶ人が増えています。
異国情緒あふれる町並みとショッピングの楽しみ
ヘレン最大の魅力は、街全体がドイツ・バイエルン地方を模して造られていること。木組みのファサードにカラフルな花箱が飾られた建物が軒を連ね、石畳の小道が続く景観は、まるで絵本の中に入り込んだような気分にさせてくれます。
中心地にあたるメインストリートには、200を超えるショップやブティックが軒を連ね、訪れる人を飽きさせません。ドイツの伝統工芸品やお土産にぴったりの手作り雑貨、キルトや陶器、本格的な鳩時計など、見ているだけでも楽しいものばかり。食後の散策にもぴったりです。
食の楽しみも豊富。本格ドイツ料理から地元グルメまで
ヘレンでは、本場の味にこだわったドイツ料理を味わうことができます。ジューシーなブラートヴルスト(ソーセージ)やシュニッツェル(カツレツ)、香り高いザワークラウトに、山盛りのプレッツェル。もちろんドイツビールとの相性は抜群です。
ドイツ料理にあまり馴染みがない人でも大丈夫。ピザやバーガー、地元の食材を使ったアメリカ南部の料理まで、幅広いジャンルのレストランが揃っており、グループ旅行でも食の好みに困ることはありません。
大自然の中でリフレッシュ。アウトドアも充実
自然に囲まれたヘレン周辺には、気軽に楽しめるアウトドアアクティビティも豊富です。なかでも人気なのが、チャタフーチー川をゴムチューブで下る「チュービング」。川の流れに身を任せながらのんびりと町を眺める体験は、暑い季節にぴったりです。
また、車で数分の距離にある「ユニコイ州立公園」や「アナ・ルビー滝」も見逃せません。湖畔でのカヌーやパドルボード、森林の中を抜けるハイキングコース、そしてカーティス川とヨーク川が合流する幻想的な滝など、自然の魅力を五感で味わうことができます。
少し足を伸ばせば、レイブン・クリフ滝やデュークス・クリーク滝など、他にも美しい滝を巡ることも可能。滝好きにはたまらないエリアです。
家族でもカップルでも楽しめるエンタメ要素
自然や街歩きだけでなく、エンターテインメントも充実しています。たとえば「ジョージア・マウンテン・コースター」は、自分で速度を調節しながら山間を滑り降りるアトラクション。絶叫好きからファミリーまで幅広く楽しめると評判です。
このほかにもミニゴルフ、アンティークモールでの宝探し、そして「ノラ・ミル・グラナリー」と呼ばれる歴史ある製粉所では、今も稼働する石臼を見ることができ、コーンミールやグリッツなど地元産の特産品も販売されています。
地元ワイン&ビールも外せない魅力
ノースジョージアの山々は、実はワインの名産地としても知られています。ヘレン周辺にもワイナリーやブドウ畑が点在しており、美しい景色とともにワインの試飲を楽しむことができます。地元のクラフトビールを提供するブルワリーも増えており、川沿いのレストランでは絶景を眺めながら地ビールを味わう贅沢な時間も過ごせます。
1年中、イベントが目白押し
毎年9月から10月にかけて開催される「オクトーバーフェスト」は、ヘレンを象徴するビッグイベント。ドイツの伝統音楽やダンス、美味しい料理やビールが並び、町全体が祝祭ムードに包まれます。
さらに、春の花祭りやクラシックカーの展示、クリスマスマーケットなど、年間を通してさまざまなイベントが行われています。いつ訪れても何かしらの楽しみがあるのも、ヘレンの魅力のひとつです。
ドライブも楽しい。紅葉シーズンは特におすすめ
ヘレンへ向かう道中や周辺には、景観の美しいドライブルートがいくつもあります。特に「ラッセル・ブラストウン・スケーニック・バイウェイ」は、秋の紅葉シーズンになると一面が赤や黄色に染まり、息をのむほどの美しさ。写真好きの方にもおすすめです。
近くて非日常。手軽に楽しめる“プチ海外旅行”
アトランタから手軽にアクセスできるヘレンは、週末旅行にもってこいの場所。バイエルン風の街並み、美しい自然、豊かな食文化、そして多彩なアクティビティとイベントの数々。
遠くまで行かずに、まるでヨーロッパにいるような特別な体験を味わえるヘレンは、気軽な“プチ海外旅行”を叶えてくれるジョージア州屈指のリトリートスポットです。
次の週末は、レダーホーゼンを荷物に忍ばせて(もちろん必須ではありません!)、ちょっとした冒険に出かけてみてはいかがでしょうか。
バーミンガム(アラバマ州)
アトランタからわずか車で2時間半。インターステート20号線を西へ走れば、アラバマ州最大の都市、バーミンガムが見えてきます。「魔法の街(Magic City)」の愛称を持つこの街は、かつての鉄鋼産業の中心地。近年ではその重厚な歴史と、リバイバルを遂げた文化・グルメシーンが見事に融合し、週末旅行にぴったりの注目スポットとして再び脚光を浴びています。
アメリカ史に深く根ざす、市民権運動の舞台
バーミンガムを訪れるなら、まず触れておきたいのがその歴史です。特に1960年代の公民権運動において、この街が果たした役割は非常に大きく、今でもその痕跡をたどることができます。
バーミンガム市民権運動博物館(Birmingham Civil Rights Institute)は、その象徴ともいえる存在。1963年の「バーミンガム・キャンペーン」や、勇敢な子どもたちによる「Children’s Crusade(子どもの十字軍)」など、公民権運動の激動の歴史を、映像や展示で分かりやすく伝えています。
通りを挟んで向かいに建つ16thストリート・バプテスト教会は、かつて爆破事件により4人の少女が犠牲となった場所であり、アメリカ人の心に深く刻まれた場所のひとつです。隣接するケリー・イングラム公園には、警察犬や放水に立ち向かったデモ参加者の姿を描いた彫刻が点在し、静かに当時の緊張と勇気を物語っています。
また近くには、アラバマ出身の偉大な音楽家たちを讃えるアラバマ・ジャズ・ホール・オブ・フェイムもあり、歴史と文化の交差点としてのバーミンガムを感じられるエリアです。
鉄と炎が生んだ産業都市の面影を体験
バーミンガムのもうひとつの魅力は、その産業遺産にあります。街の名の由来でもあるイギリスの工業都市と同様、ここもかつては鉄鋼業で栄えた街。今もそのルーツを肌で感じられる場所がいくつか残されています。
中でも印象的なのがスロース・ファウンダリーズ国立歴史建造物(Sloss Furnaces)。20世紀の溶鉱炉がそのまま保存されており、まるで映画のセットのような迫力ある景観です。ガイド付きのツアーも用意されており、バーミンガムの産業の力強さと、当時の労働者たちの物語を知ることができます。
もう一つの見どころが、ヴァルカン・パーク&博物館。レッドマウンテンの頂上にそびえるのは、世界最大の鋳鉄製像「ヴァルカン」。街の守り神のように立つその姿は、今やバーミンガムのランドマークです。公園から見下ろす街並みの景色も見事で、特に夕暮れ時の眺めは格別。敷地内の博物館ではヴァルカン像の歴史やバーミンガムの発展の様子も学べます。
意外性に満ちたグルメ天国
「アメリカ南部のグルメ」と聞いて、どんなイメージが思い浮かびますか?フライドチキン、バーベキュー、ビスケットといったソウルフードはもちろん健在ですが、バーミンガムの食文化はその一歩先を行く、全国的に注目を集める存在です。
例えば、ジェームズ・ビアード賞を受賞したハイランズ・バー&グリルや、地元の旬の魚介を活かしたオートマティック・シーフード&オイスターズ、創造性あふれるメニューで話題のベイオネットなどは、グルメ通も唸らせる人気店。さらに地元産の素材を活かしたファーム・トゥ・テーブルのレストランや、国際色豊かなフードトラックも数多く揃っており、まさに“味の探検”が楽しめます。
嬉しいことに、多くのレストランはダウンタウンやアボンデールといった徒歩圏に集中しているため、カクテルバーからディナー、夜のデザートスポットまで、1日で様々な味を堪能できるのも魅力です。
文化と自然、そして新しい都市の息吹
近年、バーミンガムは活気ある都市型ライフスタイルを取り戻しつつあります。かつては鉄鋼の街だったダウンタウンも、今ではお洒落なブティックやカフェ、ブルワリーが立ち並ぶ、散策が楽しいエリアへと変貌しました。
特にペッパー・プレイスやレイクビューは、ローカル志向の店舗が多く、個性が光るスポット。週末にはファーマーズマーケットやライブイベントも開催され、地元の人々の暮らしぶりに触れられます。
自然と調和した都市設計も見逃せません。鉄道公園(Railroad Park)は、ダウンタウンに位置する19エーカーの緑地で、美しい湖と遊歩道が整備された都会のオアシスです。ロータリー・トレイルと呼ばれる都市型トレイルでは、自転車や徒歩で街の新旧の魅力を巡ることもできます。
そして夜になれば、アートや音楽、ナイトライフが街に彩りを添えます。リノベーションされたアラバマ・シアターやリリック・シアターでは、クラシック映画やブロードウェイショーが楽しめ、夜の時間も退屈することはありません。
アトランタからの“理想的な週末旅行先”
わずか数時間のドライブでたどり着けるこの街には、アメリカの歴史を深く学べる重厚さと、現代の活気あるカルチャーが絶妙に交差する、不思議な魅力があります。グルメ、歴史、アート、音楽、そして自然。週末という限られた時間でも、驚くほど多彩な体験が詰まっています。
週末の旅先に少し目新しさを求めている方にこそ、バーミンガムはおすすめしたい目的地です。次の休みに、魔法の街を歩いてみてはいかがでしょうか?
アセンズ(ジョージア州)
アトランタから車で約1時間半。ジョージア州北東部に位置するアセンズ(Athens)は、週末旅行にぴったりのコンパクトで魅力あふれる大学街です。南部らしい温かみのある雰囲気に包まれながら、芸術や音楽、歴史、自然など多彩な魅力を体験できるこの街は、初めて訪れる方にもおすすめです。
ジョージア大学とアテネの深いつながり
アセンズの中心にあるのが、名門・ジョージア大学(University of Georgia, 通称UGA)です。町の活気や文化の多くがこの大学を中心に育まれています。
まず訪れたいのが、歴史ある「北キャンパス」。赤レンガ造りの建物や大きな木々に囲まれた緑の芝生は、まるで映画のワンシーンのよう。キャンパスの象徴ともいえる「アーチ」は、学生にとって特別な存在であり、観光客にもフォトスポットとして人気です。
UGA構内にある「ジョージア美術館」も見逃せません。アメリカ南部で最も充実した美術コレクションを誇る州立美術館で、入場は無料。ヨーロッパの版画からアジア美術、現代アートまで幅広く展示されています。
さらに、キャンパスから少し離れた場所には「ジョージア州立植物園」も。広大な敷地にテーマ別の庭園や遊歩道が整備されており、ゆったりと自然を満喫できます。
ショッピング、グルメ、アートが詰まった街並み
アセンズのダウンタウンは、コンパクトで非常に歩きやすく、観光には最適のエリアです。ブティックやヴィンテージショップ、レコード店などが軒を連ね、散策するだけでも楽しめます。
グルメの面でもこの街は侮れません。クラシックな南部料理からモダンなバーガー、エスニック料理まで、多彩なジャンルの飲食店が集まっています。手頃な価格のレストランが多いのも、アセンズならではの魅力です。
クラフトビール好きには、地元の醸造所もおすすめです。なかでもCreature Comforts Brewing Co.は「Tropicália IPA」で有名な人気ブルワリー。気軽に立ち寄って、地元の味を楽しむことができます。
音楽好きにはたまらない、レジェンドと現在が交差する街
アセンズは、R.E.M. や The B-52’s といった伝説的なバンドを生んだ音楽の街として世界に知られています。
音楽ファンなら外せないのが、「ジョージア・シアター」や「40 Watt Club」といったライブ会場。どちらも長年アテネの音楽シーンを支えてきた名所で、今も多くのバンドが演奏を行っています。
街を歩けば、ミュージシャンを讃える「アセンズ・ミュージック・ウォーク・オブ・フェイム」のプレートも目に入るでしょう。音楽の歴史が、街の風景に溶け込んでいます。
また、「モートン・シアター」は、かつてアフリカ系アメリカ人によって建てられた由緒ある劇場。現在は演劇や映画、コンサートなど多目的ホールとして使われています。
芸術と文化、そして歴史が息づく街
アセンズでは、音楽以外の文化活動も盛んです。
アート好きには、地元アーティストの作品が楽しめるギャラリーや、歴史的な建物を利用した「リンドン・ハウス・アーツ・センター」がおすすめ。街には色鮮やかな壁画やパブリックアートも点在しており、散歩がてらアート鑑賞ができます。
また、南部建築の美しさを感じたい方には、「テイラー・グレイディ・ハウス」など歴史的住宅の見学も楽しみのひとつ。ギリシャ復興様式の建物として保存されており、19世紀の生活様式を垣間見ることができます。
季節によっては、アートや音楽、フードトラックが集まるフェスティバルも各地で開催されています。
豊かな自然も身近に
ダウンタウンを少し離れると、豊かな自然もすぐそこに。「サンディ・クリーク・パーク」では湖でのボートやハイキング、「ファイアフライ・トレイル」ではサイクリングが楽しめます。
「ベア・ホロウ・ズー」は、ジョージア州の野生動物を展示する小規模ながら無料の動物園。家族連れにも人気のスポットです。
費用も控えめ、アクセスも抜群
アセンズの嬉しいポイントは、観光コストが抑えられること。前述の美術館や植物園をはじめ、無料で楽しめる施設が多く、食事やショッピングもリーズナブルです。
また、街の中心部は徒歩や自転車でも回りやすく、車がなくても快適に過ごせます。日帰りも可能ですが、週末を使ってゆっくり滞在するのもおすすめです。
アトランタからの旅に、ぴったりの場所
若々しい大学のエネルギー、音楽とアートに彩られた街並み、そして南部の歴史と自然が絶妙に融合するアセンズ。初めて訪れる人でも、その個性豊かな魅力にきっと惹かれるはずです。
「どこか気軽に行けて、文化も自然も食も楽しめる場所はないかな?」と探しているアトランタ在住の方にこそ、ぜひ訪れてほしい街。それがアセンズです。
チャールストン(サウスカロライナ州)
アトランタから車でおよそ5時間。ほぼ一直線のドライブでたどり着くサウスカロライナ州チャールストンは、「聖なる都市(The Holy City)」の愛称を持つ、歴史と美しさが息づく港町です。週末の小旅行先として、初めての訪問でも心に残る体験ができる場所として、今多くの人々に注目されています。
この街の魅力は何といっても、その歴史的な街並みと洗練された雰囲気、そして南部の食文化が凝縮された美食の数々。時代を超えて保存された建築物が立ち並ぶ街は、まるで映画のワンシーンに迷い込んだような感覚を覚えることでしょう。
徒歩で巡るチャールストンの歴史地区
チャールストンの旧市街は歩いて楽しむのが一番。カラフルなパステル調の家が並ぶ「レインボー・ロウ」や、港沿いの通り「ザ・バッテリー」に並ぶアンテベラム様式の邸宅群など、数百年の歴史が染み込んだ石畳の道をゆっくり散策するだけでも、この街の深みを感じることができます。
建物の背後にある物語をもっと知りたいなら、現地ガイドによるウォーキングツアーや馬車ツアーがおすすめ。植民地時代から南北戦争、そして現代まで続くチャールストンの歴史を、プロの解説付きでじっくり学べます。
絶対に立ち寄りたい名所
ウォーターフロント・パークでは、潮風を感じながらゆったりと過ごすことができます。ここにあるパイナップル型の噴水「パイナップル・フォント」は、チャールストンのホスピタリティの象徴であり、記念撮影にもぴったりのスポットです。
チャールストン・シティ・マーケットは、200年以上の歴史を持つ活気ある市場。伝統的な「スイートグラス・バスケット」や、地元産の工芸品、グルメアイテムなど、お土産探しにも最適です。
さらに歴史に触れるなら、南北戦争のきっかけとなった砦「サマーター要塞」へフェリーで渡る体験や、奴隷制度の歴史を伝える「旧奴隷市場博物館」の訪問も見逃せません。どちらもチャールストンの過去と向き合う貴重な機会となるでしょう。
美食の街チャールストンで味わう南部の味
チャールストンは、アメリカ南部を代表する“食の都”としても知られています。海の幸をふんだんに使った料理から、ロウカントリー(低地地域)ならではの伝統的なメニューまで、あらゆる味覚が揃っています。
代表的な一品が、「シュリンプ・アンド・グリッツ」や「シー・クラブ・スープ」。どちらも地元食材を活かした濃厚な味わいで、一度は味わっておきたい料理です。
また、チャールストンの多くのレストランではファーム・トゥ・テーブルの理念に基づき、新鮮な地元産食材を活かした創作料理が提供されています。高級レストランからカジュアルなカフェ、ブランチが人気の隠れ家まで、あらゆるシーンで“味の体験”が楽しめます。
ビーチと自然の絶景にも出会える
歴史と食だけでなく、チャールストン周辺は自然美にも恵まれたエリア。市街地から車ですぐの距離には、個性豊かなビーチが点在しています。
・フォリー・ビーチ:サーファーが集うリラックスした雰囲気
・サリバンズ・アイランド:商業施設が少なく静かな海辺と要塞跡が魅力
・アイランド・オブ・パルムズ:家族連れにも人気の整備されたビーチ
また、近郊のシェム・クリークでは、漁船が行き交う様子を眺めながら、イルカが泳ぐ姿を目にすることも。水辺のレストランでランチやサンセットディナーを楽しめるスポットとしても人気です。
花と歴史が息づく庭園で癒しの時間を
チャールストンには、アメリカで最も美しいと言われる庭園も数多くあります。中でも「ミドルトン・プレイス」の整然としたフォーマル・ガーデン、「マグノリア・プランテーション&ガーデンズ」の自然を活かしたロマンチックな風景は必見。ツツジやカメリアが咲く季節には、その美しさに目を奪われることでしょう。
洗練と温かさが共存するチャールストンの魅力
この街の魅力は、その落ち着いた上品さと、南部らしい温かなホスピタリティが共存していること。アートギャラリーや劇場、地元の音楽イベント、さらには全米屈指の芸術祭「スポレト・フェスティバル USA」など、文化的な体験も豊富です。
通年を通して穏やかな気候に恵まれているため、春の花、夏のビーチ、秋の散策、冬の静かな街歩きと、いつ訪れても違った魅力が楽しめます。
忘れられない週末をチャールストンで
アトランタから週末旅行に出かけるなら、チャールストンは間違いなく特別な思い出を作れる街。
歴史に触れ、美しい街並みを歩き、南部の味を堪能し、海辺で風に吹かれる。五感で楽しめる旅先として、多くの人を惹きつけてやまない理由が、ここには詰まっています。
まとめ
アトランタに暮らしていると、週末にふらりと出かけられる魅力的な旅先がたくさんあることに気づかされます。車で数時間の距離に、心と体をリフレッシュできる素敵なスポットが広がっています。
たとえば、サバンナやセント・オーガスティン、チャールストンでは、コロニアル時代の雰囲気が今も息づく街並みを歩きながら、南部ならではの歴史や文化を感じることができます。一方で、アシュビルやグリーンビルのような街では、アートやクラフトビール、美味しい料理など、都会的な楽しみが待っています。
自然の中でゆっくり過ごしたい方には、ブルーリッジ山脈の絶景やクラウドランド・キャニオン州立公園の壮大な渓谷、ゴールデン・アイランドズの静かな海辺などもおすすめ。ハイランズやガトリンバーグでは、美しい山々に囲まれたロケーションでハイキングや野生動物の観察を楽しむこともできます。
ちょっとユニークな体験をしたい方には、ドイツ風の街並みが広がるヘレンや、音楽と食文化で知られるアセンズ、そして公民権運動の歴史にふれられるバーミンガムも外せません。自然と都市が見事に調和するチャタヌーガも、忘れられない旅先のひとつになるはずです。
どの場所も、アトランタから車で気軽にアクセスできる距離にありながら、それぞれまったく違った魅力を持っています。週末の短い旅行でも、きっと新しい発見や思い出に出会えるはず。南部らしい温かなおもてなし、美味しい料理、そして多彩な風景が、あなたの週末をもっと豊かに彩ってくれるでしょう。
日常から少し離れて、自分だけの週末の冒険へ。アトランタを起点に、心ときめく旅に出かけてみませんか?

バイヤーのつばさです。今やっている点と点が、いつかつながると信じて行動しています。